どうぞ、お元気で。

いつもはひっそり暮らしておりますのに、この秋は懐かしい人の訪問が続きました。
おおらかな北の大地で「明るい家族」を地で行くように暮らしていた頃、夫の職場で知り合い一緒に仕事をして、好きな本を交換しあって読んだり手編みセーターの話に盛り上がったりした友人です。
ずっと、「会いにいく」「会いに来て」と、いい続けていました。やっと果たした再会です。用意しておこうと思っていたのに間に合わず、おしゃべりしながら仕上げた帽子とリストウォーマーです。
健康診断で癌が見つかり、定年まで勤めるつもりだった仕事を辞めて、治療に専念している合間を縫ってきてくれました。
10時間に及ぶす手術を受けたというのに「私にとって、手術はたいしたことではなかったの。入院中は優等生患者で、2週間で退院したんだよ。」と明るく話してくれました。毎週点滴に通う治療は厳しいと思いますのに、通院中に知り合った先輩患者さんの話をしてくれます。
避けることができないことをあるがままに受け止めて、自分を憐れまずに前向きに笑顔を見せてくれました。気負わずに「今まで、何の苦労もなかったから。」と言う彼女には、誠実に積み上げてきた日々の中で築きあげた家族と友人のゆるぎない絆があるように思えました。

ヤマラッキョウ(山辣韮)

風もないのに、木の葉がハラハラと落ちていました。
道ばたには枯れ草と、青々とした若いアオイの仲間と薄紫の花をつけたホテイソウがあります。
その中で、目立っていたのがヤマラッキョウでした。日当たりのよい道ばたの斜面に咲いていました。
「山や高原のススキ草原に多いが、海辺の草地から山地まで広く分布する。」と、最近求めた『秋の野草』(山渓フィールドブックス)に書いてありました。この本は、自然に生えている場所の写真がとても分かりやすく、「身近な野や山で見られ、花の美しい物、または花の目立つものを優先した。」という集録の仕方が気に入りました。

ツワブキ(石蕗)

花暦では12月の花なのだそうです。
大きな葉がフキに似ていて艶があるからこの名になったようです。「春先に伸びてくる太い葉柄はキャラブキにして食べる」と書かれています。・・・佃煮にするほどたくさん芽が出てくるのかしら。
このツワブキは、母が持ってきたものですから、ここに植えてから20年近く経ちます。万年青、ユキノシタ、エビネ、棕櫚竹、観音竹・・・母が草花の手入れをしていた姿は記憶にないのですが、猫の額ほどの庭から石も一緒に移してきました。私があつめるものとは雰囲気が違います。しっくりしなかったのものの、しっかり根づいてなんだか見慣れてしまいました。

プレゼント

昨日、叔母と二人の従妹が来てくれました。
従妹たちは、赤ちゃんのときから知っています。叔母が小学生だった頃からの母との関わりの思い出は、なかなか聞くことのできない話でした。叔母も転勤が多かったのですが、思わぬ土地で一緒に暮らしたことが何度かあるので、叔母とは深い因縁を感じます。
従妹たちに会ったのは、30年ぶりでした。懐かしく、話はつきませんでした。
従妹たちに、ささやかなプレゼントを編みました。大きい物は作れそうもなかったので、あまり使わないかもしれないけれどリストウォーマーにしました。小さいのに、意外に手間がかかりました。

ジュズダマ(数珠玉)

用水脇に生えていました。最近は、あまり見かけないように思います。落ちないように用心して写メを撮りました。
子どもの頃は、たくさん生えていたように思います。
熟した実の中心の枯れたオシベを抜くと、糸を通せる穴が開くので、たくさん集めて長くつなぎ、二連三連の首飾りにして遊びました。黒く、よく熟した実でないと、オシベがうまく抜けないのです。
むかしはこれで、ほんとうに数珠を作っていたのですね。

緑の中に一枚だけ、真っ赤な葉をつけている桜がありました。

カサブランカの球根

大きく立派に育ってくれたカサブランカも枯れて、植え替えなくてはなりません。
「上のほうが枯れ始めたら、掘り起こして球根を洗って消毒するといい」と聞いていたのですが、まだ暑い時期だったし脇に新しい芽が出ていたので、そっとしておきました。
涼しくなって春の花を考える余裕が出たので、カサブランカの球根を掘り起こしてみました。
去年植えたときより二回り位大きくなっています。
このまま、また土に戻していいのかな?と不安ですが、洗って余分な根を除いてヴィオラと一緒に植えてみました。