『SHETLAND』の「WHALSAY」のアレンジ

『SHETLAND』からの三作目です。

「WHALSAY」はシェットランド本島の東に位置する島の名のようです。

2色だけの編み込みの落ち着いた雰囲気が着やすいニットになりそうなので、「MOUSA」の形で編むことにしました。

2色だけならば、糸を変える手間がなく手軽に編めそう、と思ったのですが、意外に手間取りました。

ジェミーソンズのスピンドリフトの231番(蕨色)と233番(ミズゴケ色)は両方とも同じ黄色と緑が混ぜられていて、2色の混ざり具合は自然に増減しているので、短い部分を見ただけでは、どちらが231番でどちらが233番なのか、識別しにくいのです。編み込み模様は一目間違えると模様が狂ってしまうのですが、色の違いがはっきりしていれば模様の狂いにすぐ気づきます。けれど色がそっくりなので間違えたかな、と思って編み直そうとしても、どこまで解けばいいのか見極められず、何段も解いて編み直さなくてはなりませんでした。

模様編みを終え、ヨークは「ひとめかのこ」(moss)に切り替えます。ちなみに、模様編み部分のメリヤス編みはstocking stich(st st)です。かのこ編に変えるとき、本では針を一段階細くするように指示されていたので、4号針から3号針に変えました。ところが、5㎝くらい編んでみて、ヨークが広がり過ぎてしまうのに気づき、2号針に変えて編み直しました。緩くなりそうなので、テンションをきつめにして編み上げたのですが、やはりヨークが広がってしまいました。試着して鏡の前で悩んだ末、もう一度解きました。1号針でかのこ編のゲージを取ってみても、2号針できつめに編んだものより縮まないので、ヨークに切り替えるところで目数を調整しました。

『SHETLAND』に指示されてる編み針「3・1/4mm」は日本の4号針とほぼ同じで「2・3/4mm」は3号針に相当しています。