センダン草

この辺りの道ばたに、うんざりするほど生えているのがセンダン草です。
よく晴れた乾いた日に、マツボックリが大きく開くように、センダン草の種もかすかな風や振動で飛び散ります。そして、一本一本に分かれ、棘となって体中アールの毛にくっつくのです。

毛に紛れ込んだときの痛さは、オナモミに勝り、さっと触れたときにくっつく数はイノコズチに勝ると思います。
この時期には、なるべくセンダン草の少ない道を選んで散歩することにしていました。でも、どこにでも生えているので、アールは「トゲ、トゲ」という言葉を覚えました。だって「トゲ、トゲ」という警告を無視してセンダン草に突っ込んだら、ちくちく痛いだけでなく、「アールったらもう!!」とひどく不機嫌に文句を言われるのですから。

センダン草には、種類も多いようです。この辺りでは外来種のアメリカセンダン草もよく見ます。アメリカセンダン草の茎は褐色がかり、花はちいさい葉のようなガク(?)に取り囲まれています。

コスモス畑

畑の道を歩いてみると、いつまでも夏を疲れを引きずってはいませんでした。
きれいに切り出された畝に、小さな野菜の苗が行儀よく並んでいました。

遠目にも、コスモス畑は明るい色合いで目を引きます。
かすかな風になびく花の風情が、優しく和ませてくれます。

アールと一緒に、コスモス畑を散歩したこともありました。
人の多い時期を避けていたので、花の盛りは過ぎていましたが、 およそ2年前の写真です。

つぼみが咲いて

img_2074-1アールのカサブランカがつけた12この花のうち、7つ開いています。
壷が小さすぎて倒れないか、心配になるほどです。
「こんなに大きい花も珍しいんじゃない?」
「すごく豪華よね。」
犬バカは、そっと、花まで自慢しています。

カサブランカ

img_2056重い空気がそのまま雨になったような朝、カサブランカが開きました。大きくて白いアールの花、と育てました。
温暖化が進んでいるのか、亜熱帯みたいになってきているような気がします。img_20573アールがこの蒸し暑さから逃げ出せて、ほっとします。
元気がなくなり、どんどん痩せて肝臓癌が疑われ、「アールがこのまま死んでしうのはイヤだ!」と思ったのは、7歳になった冬でした。
8歳の夏には、何も食べられなくなってどんどん衰えてしまうのを見て、「このまま衰弱させられない」と思いました。すっかり被毛が抜けてやせて細くなった身体があらわになったときには、「このままじゃイヤだ!」と思いました。
アールは、何度も願いに応えて回復してくれました。精一杯願いに応えてくれました。そして、子犬のようにやわらかくふわふわの毛を取り戻してくれました。
「最後まで自分の足で歩いて」と祈ったとおり、私の手元を離れるときは、重い足取りで一歩一歩と振り向きもせず歩いていきました。

梅雨

img_1986-11今日は一日中雨の予報です。
雨の日に庭に出るときには、いつもアールの背中にバスタオルをかけていました。
ローズマリーの枝に引っかかるとタオルがずれてしまうのですが、アールは背中にタオルを広げるのを待ってくれました。
玄関にバスタオルを用意しておいて、家に入る前に足の肉球の間までていねいに拭いていました。若い頃は、ブルッと水を払って人間がずぶ濡れになりましたが、水を撒き散らすと迷惑するのが分かったのか、拭き終わるまでちゃんと待ってくれるようになっていました。
雨の日も、小降りになるタイミングを見計らって散歩していました。身体に合うレインコートがなかったので、傘に入れてやるのですが、アールは雨などお構いなしに、ガッシガッシと歩きました。
梅雨どきはアールの皮膚病が悪化する時期でした。除湿機もアールのためでした。
img_19811暑さに弱いアールに合わせて、室内の温度を調節していたので、いつの間にか26度前後の温度変化には敏感になっていました。
数日前、ふと気づくと室温が28度になっていました。
いつもアールを見ていたのに、手を伸ばしてもアールに触れることができなくなり、アールのまなざしや動きを気にかけることがなくなっていることを寂しく思います。

ノイバラ

20100513062711日が高くなるとまぶしすぎるので、朝、散歩しました。
威勢のいいタンポポモドキ(この名の方が、ブタナより似合います)の花は、まだ閉じていて、ノイバラの白い花が目につきます。
ノイバラの鋭いトゲは痛いけれど、花はよい香りですし、赤く熟す実も、クリスマスのリースにも活躍してくれます。
20100513062601アールと歩いていた時間でした。昼間とは空気が違っていて、「ほんとに、風になっている?」と、ふと思います。
一年前は、弱って朝の散歩もできませんでした。
調子のいいとき、アールから「公園に行こう」と誘ってくれました。
好きなことを知っていて、喜ばせようとしてくれたのだと思います。いい想い出を、たくさんつくってくれました。

ローズマリー

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ローズマリーの新芽が伸びてきました。
葉先をつまんで、ポケットやバッグに入れて香りを楽しんだり、料理の香りづけにも活躍してくれる香草です。
家にあるのは、クリープタイプだそうで、しゃっきり立たずに枝がくねくね伸び、地に着いたところから根が生えてどんどん広がり通路がせばまります。
ちょうど、アールのわき腹をこする高さでした。わざわざローズマリーに身体をこすり付けて、香りを運び込んでくれました。「アール、いい匂いね。」というのを知っていて、喜ばせてくれていたのだと思うのです。

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はからずも、今年は、、いろいろな桜を観ました。
父母の郷里の桜は、話はよく聞いていたのですが、観るのは初めてでした。ちょうど満開で、川の両岸をそぞろ歩く人々が、桜を楽しむ風情に和みました。
公園の並木も、グランドの周囲の桜も、川岸の桜も、ほとんどみんなソメイヨシノですね。
北山植物園の枝垂桜は、はんなりと趣がありました。「お花見」という言葉の意味が膨らんだように感じます。
桜にもいろいろな品種があるのですね。img_18441
あでやかな色の花は「兼六園熊谷」とかいう銘木、また、「手弱女」という名には、時の流れを感じました。
アールを留守番させるのは心残りで、「ポケットに入れて、連れて歩けたらいいのに」と思っていました。
今は、小さなアルバムをバッグに入れて、ずっと一緒に歩いています。

アメリカン・コッカー・スパイエル

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オスカーを飼い始めたのは、最後まで家にいた子どもが下宿したのがきっかけでした。
室内で犬と一緒に暮らしすのは初めてだったので、思いがけぬイタズラに驚かされることもしばしばありました。でも、在宅でしていた私の仕事の妨げになるようなことは、一切しませんでした。編み物と同じように、前かがみで取り組んでいても、雰囲気の違いを読み取っていたのでしょう。やはり、賢い子だったと思います。
初めて室内で飼う犬がコッカースパニエルだったのは、娘時代に飼っていたクリスチーヌも、アメリカン・コッカー・スパニエルだったからかもしれません。
クリスチ-ヌは、室内で飼いたかったのに、どうしても許してもらえませんでした。戸をすこし開けておくと、鼻面を入れてきました。そのうち、だんだん頭、体、と入ってきて、でも、片足だけは敷居に引っ掛けて「まだ、外にいる」つもりでした。でも、立ち上がってみると部屋の中にいるので、あわてて飛び出していきました。
雷が大嫌いで、雷のときには、細い敷居に上がって、身体をぴったりガラスにつけて「キュ~ン」とないていました。それでも、室内にいれてあげられなくて、訴えるように見ていたクリスチーヌの目を思い出します。

ミック

ミックは、アールより1歳若いレッドリバーくんです。
よくしつけられていて、留守番も上手です。
若い頃は、散歩で家の前を通ると、大急ぎでボールをとりに行って「遊ぼう」とアピール。まず、郵便受けのしたから顔を出して、アールと鼻をくっつけてご挨拶、それから、フェンスに身体をすり寄せて走り、フェンスの端でもう一度、お別れに鼻筋をなぜて「またね」と挨拶していました。
お父さんと散歩するときは、誇らしげにわき目も振らずに歩きすぎます。
ミックに、アールが亡くなったことを告げたときには、静かに耳を傾けていました。
散歩中に、立ち話をしているお母さんを待っているミックに会いました。遠くから、うれしそうに尻尾を振って迎えてくれました。近づくと、アールのように背をもたせかけてきて、いっぱい撫ぜさせてくれました。