すみれ

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「すみれ」だけで一冊の本になるほど、種類も多く、また、愛されているのですね。
道ばたに、スミレがたくさん咲いていました。思いがけないプレゼントのように、うれしくなりました。
やはり、スミレは優しく、「なんとなく日本人に安らぎを与える」という解説にもうなづけます。
スミレ科スミレもあるようですが、私が出会ったのは、「人里から山の中まで、全国各地でもっとも普通に見かける」という、タチツボスミレのようです。
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はからずも、今年は、、いろいろな桜を観ました。
父母の郷里の桜は、話はよく聞いていたのですが、観るのは初めてでした。ちょうど満開で、川の両岸をそぞろ歩く人々が、桜を楽しむ風情に和みました。
公園の並木も、グランドの周囲の桜も、川岸の桜も、ほとんどみんなソメイヨシノですね。
北山植物園の枝垂桜は、はんなりと趣がありました。「お花見」という言葉の意味が膨らんだように感じます。
桜にもいろいろな品種があるのですね。img_18441
あでやかな色の花は「兼六園熊谷」とかいう銘木、また、「手弱女」という名には、時の流れを感じました。
アールを留守番させるのは心残りで、「ポケットに入れて、連れて歩けたらいいのに」と思っていました。
今は、小さなアルバムをバッグに入れて、ずっと一緒に歩いています。

カタバミ

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家紋としてもポピュラーな、なじみぶかい草ですね。
芝草の間に生えると、とても抜きにくい草です。丈夫な茎がどんどん伸びて広がるので、茎をたどって根元から抜くと、「やった!」と達成感があります。
カタバミは、オクラのような形の実がはぜて、種をまき散らします。img_18501
幼い頃、カタバミの実がはぜたときに、小さいアオガエルが飛び跳ねたのを見ました。大人に笑われても、カタバミの実からはアオガエルが飛び出すと信じ込んでいました。

タチイヌノフグリ?

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芝草の間に生えていました。目を凝らさないと分からないほどの、小さい花です。
「オオイヌノフグリの仲間ですが、花はずっと小さく、葉やがくなどに埋もれるように咲くので目立ちません。茎がまっすぐ上に伸びるため、『タチ(立)』の名があります。高さは10~30cm、道ばたや畑などに生えるヨーロッパ原産の帰化植物。」と図鑑に解説されています。高さは10cmに満たないのですが、その他の説明には当てはまりそうです。
長い間、高層住宅に住んでいた友人が、庭のある家に移った春には、「草の花が可愛いから、抜かずに眺めている」と言っていました。でも、今では、生い茂る草の勢いと、茂った草に潜む生き物とに閉口しているようです。
降っても照っても伸びる雑草、抜くのは一仕事です。雨上がりで土が柔らかいうちに、大きくなってかさばる前に・・・・・・

サンシュユ

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木に付けられた名札を見て、「これが、サンシュユの木の花ですって」というと、「庭のサンシュユの~木~ぃい・・・」と、母の十八番の歌が始まりました。これって、黒田節?黒田節は「酒は飲め飲め、飲むならば・・・」ですね。聞いている方も混乱気味です。
歌が出るのは、気持ちがいいからでしょう。
この花が、秋には真っ赤な実になります。つやつやした、キレイな実ですが、種が硬くて大きいそうです。
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アケビ

img_1818 足元ばかりでなく、目を上げたところに、見つけた花はアケビでした。
アケビの実は、秋の山の風景にとけこみ、冬眠前の熊さんのごちそうとして、むかしからお話の中で親しんでいました。
これが、そのアケビの花だったと、はじめて知りました。
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近くに、よく似た感じなのに、色の違う花がありました。「葉が3枚に分かれていて、葉のふちに大きなギザギザがある」という特長ははっきり見えないのですが、「花は、アケビと異なり濃紫色」なので、こちらはミツバアケビなのだと思います。
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ヒメオドリコソウ

img_1784 姫踊り子草、道端の草なのに、こんなに華やいだ名がついているとは思いませんでした。
同じシソ科のホトケノザと似ていますが、ホトケノザよりも地味です。
「花の形を、笠をかぶった踊り子に見立てた命名」という、在来種のオドリコソウよりも花が小さいので「ヒメ(小さいという意)」とつけたという帰化植物だそうです。

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オオイヌノフグリ

img_1822 子どもの頃、花束にしようと摘むと、じきに花びらが落ちてしまうので、がっかりしたからか、名前とその意味を聞いて敬遠したくなってしまったのか、道端の花として見捨ててしまっていたような気がします。
空色の花が、春の日差しに光って群生していました。シンプルな花もこんなに可愛いのに、もう少しいい名をつけてもらいたかったのではないかしら。
身近で親しいからこそ、こんな名がついたのかもしれませんね。

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ムラサキサギゴケ

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この数年、裏口や物置の影に広がるようになった野草です。
すみの方の、ごみごみしたところを隠してくれるのですが、どこまでも伸びてくるので、ときには抜きます。
私には目新しかったのですが、「田のあぜなど、湿ったところによく見られる」ようです。
「地をはう茎を四方に伸ばして広がる姿をコケになぞらえて、この名になった」そうです。「ゴマノハグサ科・多年草」と書かれていました。
よく似た花の「トキワハゼ」は、一年草で、乾いたところが好みらしく、芝草の間に咲いているのをよく見ます。
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キュウリグサ

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庭のすみに生えるようになった、とても小さい花です。
忘れな草を植えた後、翌年も咲かないかな、と心待ちにしていたのに、そのまま消えてしまった後だったので、「忘れな草が小さく変身したの?」言いたくなるような風情なのですが、2mmもないほどの小さい花です。
野草の本に、「葉をもむと、キュウリに似た香りがします」と書いてあります。ちょっとつまんだくらいでは、よく分からなかったのですが、しっかりもみつぶしたら、ちゃんとキュウリの香りがしました。
名前が分かると、ちょっとお近づきになった気分です。