子育てや仕事に忙しいころは、編み始めると、早く編み上げて早く着たいと思って編んでいたように思います。
今は、編みたくて、編むために編んでいます。
特にフェアアイルニットは楽しくて、本にきれいな図案があると、だれが着るのか考えずに、とにかく編んでみたくなります。
風工房さんの色使いには、いつもほれぼれしています。
今回、前たてを編み出して、ボタンホールを付けるカーディガンなので、エキストラ・ステッチを組み入れて輪編みにしてから、前たてを切り開いてみました。これは、シェットランドヤーンだからこそできる手法なのでしょうが、前たてを編み出した後、切り開いた切り口を三つ折にして縫いつけるので、配色を変えたときの毛糸の切れ端を縫いこむことになって、端糸の始末が手軽にできました。
編み物の友、椅子
待ちに待った椅子が届きました。
この椅子をデパートの期間限定の展示コーナーで見つけたのは数年前でした。「おっ」とほれ込んだのですが、すぐに買う勇気はなくて、それでも忘れられなくて、何度も同じ展示コーナーをチェックしていました。
やっと、また巡りあえて、手に入れることができました。
膝を深く曲げて座っても、踵がしっかり床につく高さの軽くて優しい椅子です。編み物をするときには背もたれは要らないと思っていたのですが、腰周りが囲まれていることで、ゆったりとした安定感があります。肘が軽く支えられるのも、意外に楽でした。
座り心地のいい椅子で、私の編み物タイムは一段とグレードアップして、ますます出不精になりそうです。
シェットランド・レースのショール
昨年夏、『毛糸だま』に載っていたシェットランド・レースのショールに憧れて、1plyのレース糸で編んでみたのですが、繊細すぎて雑踏に暮らす私にはふさわしくないと思って途中で諦めました。
今回は、2plyのレース糸で挑戦しました。
厚地になったので、すこし肌寒さを覚える時期に重宝するのではないかと思います。
シェットランドレースの編み方は、編み始めの作り目と、編み終わりのトジやハギががほとんどなく、一本の糸を続けて編むところがとても美しいと思います。
このショールも、肩の部分の三角形のガーター編みの頂点から編み始めて、ガーター編みを終ったところで編み針に糸を残したまま、三角形の残りの2辺から目を拾って、藤編を続けます。藤編みの編み終わりも編み針に残したままです。たての部分からも目を拾って、編み針の糸を一目ずつ拾いながら、ぐるりと縁編みで一周して、縁編みの編み始めと編み終わりをメリアス接ぎにしています。
月日を重ねるなかで、こういう編み方になっていったのだと思うのですが、美しいほど合理的で、シェットランドの人々の深い知恵を感じました。
透かし編みは苦手なので、縁編みでは、編み方に慣れるまで、途中で休むとどこまで編んだか分からなくなってしまい、山の形が所々乱れてしまいましたが、これも手編みの趣かと、このまま使うことにします。
フェアアイルニットのジャケット
フェアアイルニットのスカート
季節外れなのですが、フェアアイルニットのスカートが編みあがりました。
私のフェアアイルニットの中で、もっとも愛用しているのが3年前に編んだスカートです。ジャンパースカート風に着て外出したのは一回だけで、もっぱらロングスカートとして家で着ています。とても温かくて楽なのです。
今回は、ウエストに3cm幅のゴムを入れた、シンプルなロングスカートにしました。
真っ直ぐ輪編みにして、ヒップからウエストにかけては、すこし目を減らしました。
唐草のような花のようなこの模様は、ケープを編んだときにも使ったのですが、複雑な形なので、図案と首っ引きでした。今回、これだけ繰り返して、やっと覚えました。
シェットランド毛糸の色も次第に集まってきて、配色を試せるようになってきました。ケープ付きベストを編んだパープルが気に入ったので、このパープルをメインに配色しました。
フェアアイルニットのチュニック丈セーター
フェアアイルニットのカーディガン
編んでみたいと思っていた、2010年冬の『毛糸だま』に載っている風工房さんデザインのフェアアイルの毛糸で編んだカーディガンです。
誰かのために編むときは着る人に合わせてアレンジをすることが多いのですが、ただ編みたかったので、本のとおりに編んでみました。アレンジするには、模様の目数や大きさに合わせたゲージの計算など、よく吟味してから編み始めます。「本のとおり」なので気軽に編み始めたところ、見逃しや思い違いがあって何度も編みなおすことになってしまいました。
事前にじゅうぶん準備して、気を引き締めて編むことが大切なのですね。
だんだん暖かくなってきましたが、私の毛糸編みのシーズンはまだまだ続きます。
次の作品のためし編みもスタートしました。「編みたい」気持ちが続いている間は、私は元気でいられそうです。
フェアアイルニットのタートルネックセーター
フェアアイルニット・ベストをまた編みました。
2010冬の『毛糸だま』に掲載されているマーガレット・スチュアートさんデザインのベストです。
本の写真では、鮮やかなオレンジ色が目立ち、ちょっと敬遠したい気分でした。編んでみると、写真で見るよりも、地色の緑は黒くなくて、思ったよりも明るくカラフルなベストになりました。
12月に編んだ「アイボリーをベースにした多色使いのベスト」もマーガレット・スチュアートさんのデザインでした。
フェアアイルニットでも、本の同じページに掲載されているドレーン・ブラウンさんの作品とは雰囲気が違います。ブラウンさんの作品には大地のような安定感を感じ、スチュアートさんはヴィヴィットな明るい色を使いこなしているように感じます。
フェアアイルニットの図案と地色配色糸の組み合わせは限りないのですから、もっと、いろいろな作品を編んでみたくなります。
いつか、私の編み物を着てくれる人のことを考えながら、私なりの配色ができるようになりたいものです。