デルフォニューム

秋に苗を植え、冬を越えてから咲く花の時期は長くはないのに、毎年植えたくなる花です。
遠く離れてからも、この花のようなひとと、ひとり心に思っていた友人は、私よりも若いのに3人の娘を残して亡くなってしまいました。気にかかっても、まだお墓参りもできていません。
切るのは惜しいのですが、壷に活けたほうが華やかです。
気がかりなことに苛立って、しわが増えてしまいそうだったので、いつもは殺風景にしているのですが、庭の花を部屋にいっぱい飾りました。
ライラックも一枝切って壷にさしたら、華やかさと香りが広がりました。雲間草も最後の花を思いきって全部切って活けたら、「外の日差しよりも、涼しい室内が好き」とでも言いそうです。

もう、ライラック

月日の流れをさらに早く感じるようになったのか、桜の話題がまだ耳に残っているのに、ライラックが咲き始めています。
街路並木のハナミズキも薄紅色に華やいでいました。
着こんでいた温かい下着を脱ごうかと迷っている間に、汗ばむ陽気になっていました。
でも昨日、雨の止み間に、すっかり花の落ちた山茶花の枝でメジロが必死に鳴いていました。この冬はメジロが少なく、山茶花の辺りも静かでした。メジロだけでなく、ヒヨドリたちもほとんど来なかったので、ナンテンやマンリョウの赤い実がまだ残っています。
やっぱり季節がちょっと変なのでしょうか。
今朝は、雨上がりの冷たい空気にコトリの声が響いていました。
幼稚園に通い始めたお姉ちゃんの付き添いなのか、たどたどしい「お花」という声を聞いて、ここに花を植えてよかったな、と思いました。

まだまだフェアアイルニット

18色の毛糸で編みこむと、ほんの少ししか使わない色も多いので、余り毛糸がたくさんできます。
手元の毛糸を使いたくても、ジェミーソン&スミスの毛糸は手近な毛糸屋にはないので、新しい色の組み合わせを作ってみたくても毛糸選びが難しくなります。毛糸を余分に買って、同じ模様で2着ベストを編みました。
きれいな色がたくさん使われているこのベスト、着てみると使い勝手がよくて「この歳には地味すぎる色」と思っていたセーターも出番が増えました。
「バッハの音楽は、数学的」という言葉を聞いて、「フェアアイルニットは編み物のバッハ」と言えそうに思いました。

チャコの身代わり?

お隣の美猫チャコちゃんは、昨秋、寒くなり始めるころに、ふらっと出かけたままです。
気まぐれチャコの仕打ちは取り残されたような寂しさで、お隣さんはさんざん探し回り、帰ってくるのを待ってドアの外にも寝床や餌を用意していました。
チャコとよく似た毛色の猫が、道路の真ん中を悠然と歩いていました。チャコは道路の真ん中は歩かず、いつも側溝を通路にしていましたし、ふてぶてしいほどの貫禄もチャコにはありません。
チャコに似ているのを知っているのか、この猫がチャコちゃんのための餌を平らげて、おねだりまでするようになりました。
今日は、チャコの日向ぼっこの場所を占有していました。
毎朝挨拶するようになっても、チャコはカメラを向けた途端に逃げ出したのに、シャッター音に「ニャー」と鳴くだけだったので、たしかにチャコではありません。

庭の春

庭の花が一気に咲き始めています。
今年はクリスマスローズがたくさん咲いています。
暮れに花屋さんからいただいた赤いチューリップもそろって見ごろになりました。
ムスカリの中で咲いている小さいチューリップを見つけて大喜びです。チューリップの花が終ったら追い肥をして、時機を見て掘り起こして秋に植えなおすのですが、翌年芽は出ても花が咲くことはありませんでした。いつの間にか、チューリップは一年物と思うようになっていました。
ここ数年、ムスカリの咲く一角にチューリップの葉が出ていましたが、気に留めていませんでした。
でも、何年もかけて球根は土の中ですこしずつ育って、やっと花を咲かせてくれました。