初夏のニット

手芸店に、2種類のすかし編みを市松に並べてあるセーターが展示されているのを見つけました。面白そうなので編んでみたくなりました。
白いサマーセーターのままでは着難いので、ソフトなリネンのグレーの糸を選び、幅を一模様、丈を二模様大きくして、たっぷりめのアウターにしました。
すかし編みは苦手で、なかなか模様の成り立ちを把握できない上、二種類の模様を交互に繰り返すのは混乱してしまいます。初めの5cmまでに何度編みなおしたことでしょう。編み終えるころには慣れたのですが、一枚目の身頃は糸も毛羽立ち編み目も緩んでしまって、使い物になりません。糸を買い足して、3枚目の身頃を編みました。
インナーにしたいと思った薄手のTシャツもそろいました。ちょっとオシャレをして気分を一新したいと思います。

スチーマー

アラン編みやレーシーな模様編みの仕上げは、アイロンで押さえたくないと思っていたら、スチーム仕上げというのがあることを知りました。
さっそくスチーマーを入手しました。
また、「欲しい」と思ったら躊躇することなく手に入れてしまいました。日頃の買い物は、必要と感じてから購入するまで、かなり時間をかけるタイプなのですが、なぜか編み物に関しては即断してしまいます。

ショール・ジレ

夏向きのさらりと軽いマフラーを編むつもりでした。
本に載っているとおりに編むつもりで、糸を買いに行きました。
使う糸は決めていたのに、いろいろな糸が並んでいると目移りしてしまいます。「絹和紙絣」と名づけられている糸がほしくなって、予定を変更して値段も見ずに買ってしまいました。
編んでみると、「さらりと軽いマフラ-」とはちょっと違う感じになりそうです。ふわりと羽織るベストにしたくなったので、アームホールを作ることにしました。
アーム・ホールのあるショールのことをショール・ジレというようです。
マフラーよりも幅が広いので、もう一玉糸を買い足さなくては編みあがりません。

リネンのスヌード

リネンの糸で、カラフルなスヌードを編みました。
気まぐれに選んだ7色の糸を並べ、ガーター編みにしたものをちょっと手でねじってみました。
手持ちの服を見ると、グレーやベージュのくすんだ色ばかりなので、カラフルなアクセントで雰囲気を変えてみたかったのです。
春さきは風が強くてマフラーは飛ばされがちなので、スヌードにしました。

シェットランド・ヤーンのフェアアイルベスト

イギリスから送られてきたシェットランド・ヤーンは、くすんだ色合いで、スコッチ・ヤーンらしい手触りでした。すこし毛羽立っているので、ほつれにくく、配色ごとに糸を切っても糸端の始末も軽くすませそうですが、力を入れて引っ張るとちぎれるもろさもありました。
編んだのは、シェットランド・カレッジのドレーン・ブラウンさんがデザインしたベストです。
暖かくなってきたので、今シーズンの出番はなさそうだと思うと、編み針のテンポも鈍ってしまいました。

冬の普段着

軽くて肩がこらなくて温かいこと・・・最近の冬の普段着にはふんわり軽い毛糸でラグランスリーブのセーターを編んでいます。
何を編むつもりで買ったのかも忘れてしまったモヘアの混じり毛糸をみつけたので定番のセーターを編みました。毛糸が少なめだったので、袖は短めににしました。この方が編み物をするにも水仕事をするにも便利です。変りゴム編みは緩やかに伸びるところが気に入っています。
この毛糸が押入れの中で忘れ去られたまま眠っているあいだに、さまざまなことが過ぎ去っていったことを思いながら編みました。

イギリスから毛糸が届きました。

『毛糸だま』の冬号は、フェアアイル特集でした。
シェットランド・ヤーンを使った、本場のデザイナーさんの作品も載っていました。編んでみたいと思って本の出版社に注文したときには、すでに品切れだったので、取扱店に直接注文しました。
ほしい色の毛糸が製造中だったりして、連絡を取り始めてから一ヵ月半経って、やっと毛糸が届きました。
イギリスから送られたきたのに、簡素な包装です。
でも、注文どおりの品がちゃんと届きました。
編みかけのものを急いで仕上げなくては・・・早く編んでみたのです。

ボレロ風カーディガン

風工房さんの『フェアアイルニット』の本にあったナチュラル系の配色のデザインを参考にしました。
わたしは、シンプルに輪編みにするのが好きなので、こんな形になりました。
グレー系、茶系の濃淡に金茶、ミントグリーンがアクセントになっている図案です。本に載っている図案は4パタ-ンですが、裄丈に合わせるために2パターン補足しました。
被災地の復興、不足する電力、ながく厳しい時間を地に足を着け平常心で耐え抜けますように。

心乱れて

もう少しで仕上げに入るところですのに、いつになく間違えることが多く、毛糸も中途半端に切ってしまいました。使いにくくなった毛糸を集めて毛糸まち針のピンクッションにしました。
信じられないような惨状、幼い子どもたちも無残な情景を見てしまったことに心を痛める涙、家族を案じ想う人々。
希望の光が闇にうちかちますように。
目に耳に入る情報を切り、レクイエムに耳を傾けて編みかけのカーディガンを手に取ろうと思います。

やっと編みあがりました。

風工房さんは、『フェアアイルニット』の本の中で、「シェットランド博物館の展示で一番印象に残ったのは、紺、赤、生成り、黄、茶色などの組み合わせです。」と解説されています。
はじめは見過ごしていたのですが、何度も本を繰るうちに「一度編んでみたい」と思うようになったのが、このセーターです。
「生成り」として白っぽく見えるところも、生成り、薄黄色、クリーム色のグラデーションになっていて、紺も赤も濃淡を使い分けられているから、この深みが出ているように感じます。
肩と模様が合うように、袖口の編みこみ模様が追加されているのには感心しました。
本のとおりに編んだら袖が細めで、「わたしの右手はちょっとごついのかな」と左右の手を見比べてしまいました。
そうそう、所要量38gと書かれていた色が40g巻き一玉では足りなくなりました。編みあがりは、本の表示サイズよりけっして大きくはありません。
フェアアイルニットは、一世紀前にイギリスの皇太子がゴルフウェアに愛用して広まったとのこと、彼とゴルフを楽しむCさんに着てもらうのもいいかしら。