アールのカウチンセーターのサンダーバードの部分を長方形にとって、クッションにしました。皮膚病ですっかり毛が抜けたときに使ったお寝巻きセーターで作った中袋に、貯めてあったアールの毛を詰めました。寒い方が好きなアールに着せるのは可哀想と思っていたのに、予想外に役立ったカウチンセーターは、柔らかく温かい、しっとり重みのあるクッションになりました。
膝に乗せるには大きすぎたアール、でも甘えて膝の上に座ると尖ったアールの骨が腿に突き刺さりました。
アールのクッションを膝に乗せると、ほっとくつろぎ落ち着きます。今は、ちょっと暑過ぎますけど。
カウチンセーターの毛糸
手編み工房*MOKO*を始めた頃、駅前の毛糸やさんの店頭にサービス品として積まれていた純毛極太毛糸を見つけ、アールにカウチンセーターを編んでみようと思いました。 自然のままの羊の毛色と撚りの甘い毛糸の風合いはカウチンらしい仕上がりになりました。 今までの*MOKO*のカウチンは、同じ毛糸を捜し求めて買い溜めておいたもので編み、サービス価格でご提供できていました。
手持ちの毛糸を全部編んでしまったので、カウチンセーターのための新しい毛糸を探すことにしました。。 ワンちゃん用には、本物のカナディアンカウチンヤーンでは太すぎます。 でも、自然のままの毛色と風合には妥協できません。
やっと出会ったのが、アルパカ混の毛糸です。 「ミラバケッソ」のCMで癒し系アニマルとして人気急上昇のアルパカは、毛色も豊富でつややかで、毛糸は軽くて温かです。 今までのカウチンセーターよりも材料費がかさむので価格は高くなりますが、自然派のセーターとして*MOKO*に登場します。
バースデープレゼント
みいちゃんが9歳になりました。 「みいちゃん」という呼び名も、そろそろ卒業かしら。 バースデープレゼントには、「ぜひ『アニー』を観たい」とお願いしました。 自分が「やりたいこと」をちゃんとお願いできるように成長したのです。
私からは、「アニー」を観にいくときに着るワンピースをプレゼントしました。 『毛糸だま・夏号』の表紙のカラフルなワンピースを参考にしました。 4種類の模様編みの縞を5色の糸で繰り返すので変化に富み、とても楽しく編めました。 子ども向きに、衿をひと回り小さくして、袖は白い糸でふりふりレース風にしました。 きれいな黄色のレギンスを合わせたかったのですが、見つかりませんでした。
シルクコットンのボレロ
光沢と質感が気に入っているぜいたくな糸で、ショートボレロを編みました。
ちょっと着にくくなった古いワンピースも、ボレロを羽織れば今風の雰囲気で着られそうです。
ボレロの編み方
使用糸: リッチモア シルクコットン(20 シルバーグレー)6玉
用具: 6号2本棒針、6号輪編み針(80㎝)、5号かぎ編み針
編み方:
- 編み始めは、別糸鎖から87目拾う。 編み図を参照して260段編む。(一段5模様で21模様繰り返し。) およそ42㎝x82㎝の長方形になる。
- 袖口は2目一度を42回して45目にして、二目のねじりゴム編みを25段編み二目ゴム編み止めにする。 反対側の袖口も別糸から6号針に目を拾って、同様にする。
- 左右それぞれ、袖口から25㎝すくいとじして袖にする。
- 袖下から、裾側・衿側それぞれ124目ずつ輪編み針にとって(4段から3目拾う)二目のねじりゴム編みを20段編む。
- 縁編みは、5号鈎針でゴム編みの二目を一度に引き抜き編みして「鎖三して次のゴム編みの二目を一度に引き抜き編みする」、「 」をくりかえしてひと回りしたら、始めの目に引き抜きとめる。
ペアのバッグ
和紙の糸で編んだバッグと一緒に持ち歩くペアのバッグを作りました。 和紙の糸のバッグの裏地に使った布を四角く切り、四辺を縫い縮めて持ち手をつけました。持ち手は和紙の糸でマクラメ編みにしました。 ちょっと肩に羽織りたいものやブレイクタイムに口にしたいものを入れて持ち歩くのに便利です。
夏の手提げ袋
大きいバッグを持つよりも、荷物の種類によってバッグを分けた方が使いやすいので、和紙の糸で軽い手提げを編みました。 持ち手は組みひも風に編んでみました。 ジーンズに白いシャツなんていうスタイルに合いそうなバッグになりました。 荷物が二つになったら、日傘よりも帽子にしたくなります。
和紙の糸
春夏物の糸の売り場で、和紙の糸を見つけました。 昔あったアンダリアンとかいうシャリシャリした糸に似ていますが、和紙というのにひかれ、落ち着いた色合いも気に入って、買ってみました。
大きすぎず、メガネと文庫本の本を入れられる夏物のバッグが欲しかったのです。 カードケースが取り出しやすいように、サイドポケットを付け、携帯用のポケットは、ファスナーをちょっと開けただけですぐ取り出せる位置にしました。 ファスナーを付けるときの裏表に頭をひねってやっと裏地も付けました。
持ち手はちょっと工夫して、マクラメ編みにしました。
私のこだわりを詰め込んだバッグができました。 おそろいの帽子も編んでみました。
流行のファー帽子
毛並みに沿ってするりと滑る ファー・ヤーン。 上等な毛皮は 細いビンの口をするっと落ちるそうですね、ベルベットのファー・ヤーンもするする滑ります。 ベルベットの毛足の長い糸で編んだ帽子は、アフロヘアーのようなボリュームになりました。
私が もうちょっと若くて、もっと背が高かったら、颯爽と被って歩きたいこの帽子、*MOKO*ショップ、シリーズ「エトセトラ」で販売しています。
カウチンセーター考
最近のテレビに カウチン風セーターがよく出ますね。 月9のドラマで香取慎吾の「お花屋さん」も着ていました。
ホームページの表紙にカウチンセーターのペアルックの写真を使っている*MOKO*としては、カウチンセーターの流行は大歓迎です。 でも、いまどきのカウチン風セーターは、*MOKO*が作る トラディショナル・カウチンとはちょっと趣が違うような・・・・・・
昔ながらのカナディアンカウチンの大胆な図柄に比べると、最近のカウチン風セーターは、細い糸で編まれ模様も細かくなっています。暖房の行き届いた現代生活の中で、モノトーンのカナディアンカウチンのパターンをデザインに生かしたのが いまどきのカウチン風セーターなのでしょうね。
流行に合わせたほうがいいのでしょうか。
厳しい自然の中で生まれた 生活の知恵と祈りに培われてきたものを 簡単には切り捨てられないような気がします。 よりの甘い太い糸できつく編んだ 重いけれど冷たい風からしっかり守ってくれるカウチンセーターは、今でもオシャレなコートになると思うのです。