コガモに会いに行こうよ。

今年は、神戸(といってもここは西の端ですが)にもよく雪が降ります。 寒い朝は、アールは毛布を被ったままで なかなか起きてきません。 無理に起こしても、冷たい風の刺激で のどを変に鳴らすので、 「お日様と仲良し」の のんきな毎日です。

それでも、午後の散歩は気まぐれに思わぬ遠出になることもあります。 「散歩は飼い主に従わせる」のが正しい飼い方なのでしょうが、犬の体調に合わせた、出たとこ勝負の気まぐれ散歩の毎日です。

アールが元気な頃には、双眼鏡を持って 公園のため池の鳥たち観ていたのですが、このところしばらく 水鳥たちに会いに行っていません。

ふわふわアールになりました。

アールに甲状腺の薬を処方して、腹痛も治してくださった獣医さんに 2ヶ月ぶりに会いに行きました。 ふわふわになったアールに、「まるで別人!」と驚き、喜んでくださいました。真皮炎が一番ひどかった背中には まだ かさぶたが残っていて、血が滲むこともあるのですが、新しい毛がぎっしり生えてきました。

朝から降っていた雨が止んだので散歩に出たら、植木の手入れをしていた小父さんに「白熊だな」と声をかけられました。 「白熊」と呼ばれるのも 久しぶりです。

雨上がりには、みんななんだか明るくなるのですね。 小鳥たちも忙しそうでした。 黒い翼に白い斑点がくっきりと浮き立つ ジョウビタキのオレンジ色を枯れ草色の公園で何度も見かけたのですが、カメラを向けるたびに ツツッと2〜3m飛び去り、私には写せませんでした。

あれから3ヶ月

このところ「寒い」と書き出すことが多いですね。 冬の太陽が顔を出す前に散歩をしていた頃は、歩いているうちに気温が下がり、家を出るときにはクリアだった車のフロンドグラスが、帰ってくるとばっちり霜の模様に覆われいたりしました。 手足は冷たくなっても体は温まっていました。 今年こんなに寒く感じるのは、冷たい朝に鍛えられていないからでしょうか。

きのう雪が降り始める前の重たい空の中、久しぶりにアールにセーターを着せて散歩しました。 セーターが縮んだのではありません。 アールの毛が増えたので、だらりと垂れてしまっていたセーターが ふっくら膨らみました。 あんなにみすぼらしく毛が抜けてしまっていたのが まるで嘘のように、 ベルベットのような手触りの毛がふわふわと伸びています。 あんなにしんどかったのに、よく頑張ったね。 ふわふわの毛に頬を寄せて「ありがとう!!」

池のノガモ

今日は、アールの9歳の誕生日です。 真皮炎で全部毛が抜けたあと、子犬のような毛が伸びてきているので、「生まれ変わって若返ったのね」と思いたいのですが、やっぱり9歳です。

寒中の雨は冷え冷えと身に沁みるらしく、散歩に行こうと誘っても、ホットカーペットの上で長々と伸びたまま動かない日が多くあります。

誕生日の今日は、公園に連れて行ってあげましょう。 池の傍は風当たりが強いのですが、今日は穏やかそうです。 公園のノガモに会うのも久しぶりです。

メスがふつうのマガモより色が薄いこのペア、2羽だけ他の群れから離れて、いつもとても仲がいいのです。

可愛いお客さま

寒い朝はアールはなかなか起きません。 やっと起きて、朝の餌を食べて、用を足しに庭に出たら、2羽の可愛いお客さまがさっと逃げました。 すぐに戻ってきて電線に止まって、のっそりアールがいなくなるのを待っています。 寒い朝も、雨の止み間にも、チチッとさえずる声が聞こえると、山茶花が揺れています。 晴れている日には 小さな影が活発に動き回っています。 朝夕訪ねてくれるメジロはいつも2羽、仲がいいね。

でも 今朝は2組のメジロが鉢合わせ。 しばらく鋭い鳴き声を交わしたあと、飛び去った一組を見送ってボケの枯れ枝に止まって勝利宣言。  君たちは、アールが庭にいても気にしないで山茶花の蜜を吸い続けていたお馴染みさん、それとも新しいお客さま? 山茶花はしばらく咲き続けます。 2羽のメジロの睦まじいさえずりもしばらく楽しめそうです。

寒中の晴れ日

屋根の霜は真っ白で、散歩には寒すぎたのかアールは角で用を足して そのままUターンしてしまいました。

こんな日は、午後の散歩にたっぷり時間をかけましょう。

昨日公園に行ったら、落羽松の梢のツグミも池に浮かぶノガモも 長閑にまどろんでいるかのようでした。

3週間前には こぼれそうなほどだったサンシュユの赤い実、美味しかったのでしょうね。

あけまして おめでとうございます

冷え込みの厳しい朝でした。 お正月の のんびりムードに染まったのか、寒い戸外に出たくなかったのか、アールは朝の散歩を怠けました。

昼過ぎに、公園に行きました。 坂道を登るアールの足取りも しっかりしてきました。 梅林の日だまりには 紅と白の梅の花が開いていました。 寒風の中、めぐってくる春の便りは「一輪ほどのあたたかさ」を灯していました。

健康を支えられ、穏やかな一年になりますように。 今年も どうぞよろしくお願いいたします。

クリスマスプレゼント

元気なく寝てばかりいるのが心配で 動物病院に連れて行ったら、 肝臓がとても悪いと言われたのは ちょうど二年前でした。 年が越せるかと危ぶまれながら 病院に通い続けました。 餌は食べるのに どんどん痩せていきました。 「癌かもしれない」と炭水化物を控え、ωー3脂肪酸の豊富な餌を与え続けました。 夏までに一時回復したものの、秋になると 食欲が落ちて皮膚病が酷くなり 肝臓の検査値も上がりました。 病院に通い 薬を飲ませ続けても、一向によくなりませんでした。

CT検査を受けたのは、7月でした。 肝臓はもとより、CTで見るかぎり「内臓はきれい」と言われました。 でも アールは元気がなく、食欲も出ません。 内分泌系の検査で 甲状腺ホルモンが足りないことが分かり、ニキビダニが見つかりました。 ニキビダニ退治を始めようとした頃から 食欲不振が深刻になり、真皮炎が背中から全身に広がりました。 そのうえ 耳には炎症 眼はホルネル症候群とかで見えにくそうになりました。 でも 「心臓はしっかりしていて 内臓はきれい」と獣医さんに言われ、「生きる力はある」と信じることができました。アールは「五臓」はきれいでも、「腑」が悪かったようです。 慢性の胃腸炎、それも 特に腸が悪く、薬に敏感なことが分かりました。

真皮炎のあと、すっかり毛が抜けて 丸裸になってしまいましたが、無事に毛も伸びてきて、今 カラーの毛は私の指が埋まるほどの長さです。 朝夕 薬を飲み続けていますが、餌もよく食べて、体重も 2㎏増えました。 痛いところも苦しいこともなくなって、アールは 表情も姿勢も和やかに伸びやかになりました。  最高のクリスマスプレゼントです。

白い毛皮でお散歩

アールは 午後の暖かい時間に 一番活動しやすいようです。 柔らかい冬の日差しの中、セーターを脱いで散歩することが多くなりました。 伸びたばかりの毛は 子犬のようにやわらかく、 白くて大きいアールは犬種不明の不思議な犬に見えるかもしれません。

カウチンセーターは 散歩中によく目立ちました。 児童館の前を通るとき 子どもたちにセーターの説明をしたら、次に通ったとき 憶えていた女の子が、「このセーター 小母さんが編んだんだよ」と友達に話してくれました。  ゆっくり足を進めるアールに 「愛されているのね」と 不意に声をかけられ、 面映い思いをしたこともあります。

おかげさまで。

アールは 着実に快復してきています。

弱って苦しそうな日々が続いていました。 あるときから 薬の効果なのか、 薄紙をはがすように快復し始めました。 食べなくては衰えてしまうので 餌を口に押し込んでいたのに、今は「もっとほしい」とねだりにきます。 減り続けていた体重も回復しはじめました。

首をもたげて歩くようになったので、 ひとまわり大きくなったように感じます。 散歩中に会う方たちも、「元気になったね。」と声をかけてくださいます。 アールの健康が、私には 最高のクリスマスプレゼントです。