仲直り

久しぶりに一日中アールに留守番させました。

家に帰った私の匂いをかいで「お帰りなさい」と挨拶してくれたものの、 なんだかよそよそしく離れていきました。 夕食後には、いつも傍でくつろぐのに離れたまま、いくら呼んでも1mの距離を縮めようとしません。 朝になっても、いつもなら洗濯機の音を聞いて待機しているのに、洗濯物を干しに外に出るときにもついてきません。 いつまですねてるの。

午後になって木の葉に残っていた雫も乾いたので、二日ぶりにゆっくりブラシをかけました。 やっと仲直りできました。

朝の散歩

さわやかな朝、5月らしい青い空が広がっていました。

ちょっと歩きそうな気配だったのに、アールは立ち止まってしまいました。 「やっぱり、歩かないのね。」いつの間にか座り込んで、空気をかぎ耳を澄ましています。 必死に囀るひばりの声が聞こえていました。

今日の散歩は、お休み。

朝、雨が降っているのを確認したら、アールは一日寝て過ごす気分なのか、ケージの中で寝息を立てています。

「ちっとも歩こうとしないんです」と獣医さんにこぼしたら、「これからの時期、散歩中に熱中症にでもなったら、それこそ大変ですからね。」 と言われ、寝坊助アールを「ほら、散歩!」と、毎朝、引っ張り起こしています。

昨日の朝も、すぐ近くの児童公園にたどり着いたら、そのままじっと、たたずんでいました。 足腰が衰えないように歩かせたいのですが、朝の空気を吸うだけでもいいよね、と妥協しています。

トトロの尻尾

子どもたちに「トトロの尻尾」と言われて、『となりのトトロ』の絵を確かめてみました。 たしかに・・・・・・

まるで、ねずみの尻尾のようになってしまっていたのは、半年前です。 アールの尻尾は直径3cm位で、あとは毛です。 半年でこんなにフワフワになったのですから、すごい! でも、このボリュームのファーは、いかにも暑そうです。

みすぼらしいほど毛が抜けてほしくはないけれど、アンダーコートを減らすブラッシングを頑張っています。 気を抜くと皮膚病が広がります。 暑い上に痒いのでは、たまりませんよね。

行かないもん。

朝の散歩は涼しいうちがいいと思って、6時前から起きているのに、アールはちっとも動きません。 洗濯や掃除の音が聞こえると安心、とでもいう風情で寝込んだままでした。

やっと起きてきたのが、餌の時間。 今日もよく晴れて、葉っぱがきらきら光っています。 だいぶ気温も上がってきました。 「ちょっとひと回りしてこよう」とリードを付けたのに、「ボク 行かないもん!」  暑くなったら歩けないから、朝 早く誘ったのに・・・・・・

毛皮を着たまま夏

人間は、寒くなると下着を重ねてセーターを着、夏には薄着になって肌を出すのに、犬は毛皮を着たまま。

原産地は山岳地帯のピレニーズ、一年のうちの半分は「暑すぎ」ます。 毎年、この時期には「早く冬毛を脱ぎなさい」とブラシをかけます。

真皮炎が治って格別フワフワのアールです。 今年は、気合を入れてブラシをかけなくてはならないようです。 そろそろ抜け始めたダウンコートを集めてみることにしました。 糸に紡いで、なにか作ろうと思います。

野のスミレ

ほんとに、春は桜で始まるのですね。 つぎつぎに咲く花に、気もそぞろになりそうです。

パンジーもチューリップも、華やかな色と姿で、心も明るく楽しませてくれます。 でも、道端で咲くスミレを見つけると、なにか優しく、いいことがありそうな予感と慰めを覚えます。 ちょうど、カワラヒワの声を追って姿を捉えたときに、フッと頬がほころびるのに似ています。

のっそりアールとゆっくり歩くようになって、野の花や小鳥の声に、より親しむようになりました。

綿菓子?

新学期が始まって、新しい友達との遊びにわくわくしているのか、下校後の子どもたちが元気です。

「わっ、大きい。」「真っ白だ。」「ホッキョクグマ?」「トトロのしっぽだ。」

「わぁーっ、ふわふわ。」「綿菓子みたい。」 「名前はなんていうの?」

自転車の子どもたちに取り囲まれました。 ほんとうは犬は嫌い、と言いながらも友達につられてなぜる子、みんな、 いろいろな名前を考えてくれました。
「ワタガシ・トトロ・シロクマ・アール、・・・・・・」 賑やかで、近づいてくる車にも無頓着。

「またね。」と何度も別れを告げるのに、ずっと付いてくるのです。 アールは、子どもたちに囲まれるのが好きなのですが、「もう、帰りなさい。」と言わなくてはなりませんでした。

一休み

暖かくなってきて、日中よりも陽が傾いてからの方が歩きやすくなってきました。

でも、アールの散歩は気まぐれ。 私はトレッキングシューズに身支度を固めているのに、曲がり角までで引き返してしまうこともあります。 気まぐれに、のっそり・のっそり一時間半歩いたときには、 後足の肉球から血が滲んでしまいました。 摺足になっているのです。 人間の年寄りと一緒ですね。 舗装道路よりも、土の道を歩かせてやりたくなります。

公園をアールの歩調でひと回りすると、およそ30分。 公園の一番奥までたどり着いたところで一休みです。

頑固なアール

くつろいでいるときのアールは、すっかり力を抜いて安心していてフワフワの毛に、何もかも吸い込んでくれるような、安らぎと癒しを与えてくれます。 単純に、率直に素直にいてくれるアールは、すばらしい存在です。

でも、最近、散歩に連れ出しても頑固に歩かないことがあります。 爪も切ってきれいに磨いてもらったのに、今朝も家から出てすぐにUターン。引っ張っても、頑として動きません。

散歩に連れ出すお兄さんの、「眠いのになぁ。」というため息でも聞こえたの?