桜の下で

肌寒い日が続いて、膨らんだつぼみを開くときを待っていたのか、桜がきれいに咲きそろいました。

大きく伸びた桜の並木で、影から花を見上げるよりも、広場の周囲や城壁から枝をたらす桜は、陽を受ける花の面が見えて、明るく華やかですね。

まだ知る人が少ない公園で、若い桜のトンネルから、青空を透かし見て、アールとのお花見を楽しみました。

「私は、10年くらいしか生きられません。だから・・・・・・」

短編詩「犬の十戒」の一節ですね。

この詩に初めてであったのは、動物病院の待合室でした。 映画「犬と私の 10 の約束」のポスターでした。

「観にいこうかな」とちょっと思ったのですが、映画館で2時間半座っているよりも、アールと一緒に散歩したり、ブラシをかけたり、アールが痒がるところに薬を塗る時間の方が、私には大切です。

9歳の誕生日を迎えるまで、ほんとうに大変でした。 「10年くらいしか・・・・・・」 心の隅に重くある、切ない掟です。

また、来年。

「水辺の里」を通り抜けて、ため池に出ると、見なれない鴨が群れていました。

足音が聞こえるのか、近づくとスーッと岸辺から離れます。 用心深いトリのようです。

アールだって、何を撮ろうとしているのか、ちょっと確かめたかったのでしょうが、カメラマンとの距離をいつもより大きくして、待機しました。

写真を図鑑と見比べました。 嘴を水につけて回っていたし、きっと、ハシビロガモです。

そろそろ旅立ちのときですね。

柳の芽吹き

急に暖かくなったり、また、冷たい風に首を縮めたり、春の訪れは気まぐれですね。 でも、季節は確実に春へと移っているようです。

なかなか暖かくならなくて、寂しかった梅園も、土曜日の午後は梅見の人で賑わっていることでしょう。 いつもの公園は遠慮して、アールが気ままに歩けるようにと、ちょっと足を伸ばしました。

水辺の自然に親しめるように工夫されている公園でした。 洗い立てのアールが、飛び石で足を踏み外して澱んだ水にはまって汚れると嫌なので、木道の方を歩かせました。 洗ったばかりのアールは、白くてふわふわ、一緒に歩くのもちょっとリッチな気分です。

柳が芽吹いて、サンシュユの黄色い花も咲いていました。


こんなに毛が増えました。

半年前にアールを見て、「もう あかん」と思ったといわれました。

でも、「また ふさふさアールに戻ってほしい」と願いました。 ほんとに、シャンプーするごとに毛が増えているのを感じます。

今では、毛が抜けて、とても寒そうだったのが嘘のようです。 子犬の頃から思い起こしても、今一番毛が多くなっているのではないでしょうか。 油断すると、股や腕の付け根が蒸れて赤くなります。 これから暖かくなっていくと、皮膚病が心配です。 夏までに、この毛は抜けて少なくなるのかしら。 抜け毛の量もまた、恐ろしいことになりそうです。

毛が伸び始めて4ヶ月、カラーの毛は密生しているものの、大人のグレートピレニーズにしては まだ短いので、なんとなく子犬の雰囲気です。

白熊みたい!

最近、よく「あっ 白くまだ」といわれます。

アールがふわふわになっただけでなく、最近テレビに白熊が登場することが多いようです。

「ライラの冒険」とかいう映画のPRは、白熊に乗って走る映像です。

自動車のアイドリングストップを呼びかけるのにも、白熊が登場していました。

アイドリングを止めるだけで、ほんとうに地球温暖化を防止できると思っているのかしら。

たしかに、アイドリングを止めれば、少しはガソリンを節約できるでしょう。でも、平気で自動車を走らせ続けて、アイドリングだけを止めるなどという生易しいことで、ほんとうに地球の温暖化を防止できると思っているのでしょうか。 アイドリング・ストップは、白熊にかこつけたガソリン高対策に過ぎないように思えます。

自動車を走らせることが、地球温暖化に加担することならば、自動車を走らせることを極力減らさなくてはならないはずです。 ガソリンがもっと高くなったら、人間はもっと真剣に、自動車の使用を控えて、ガソリンを節約するのでしょう。 経済的な痛みに直接結びつかなくては、環境対策は、実行されないような気がします。

ツグミも撮りました。

散歩中に、よくツグミを見かけるようになりました。 毎年、5月の末くらいまで、畑や公園で見ることができます。 大陸から渡ってくるというだけあって、敏捷で精悍な感じです。

鳥を見つけて写真を撮ろうと立ち止まると、5mくらい離れて、アールは待っていてくれます。 結構辛抱強く待ってくれるのには感心します。 でも、タイムリミットがあるようで、突然ズカズカと近づき、あとちょっと、というところでシャッターチャンスを逃してしまうこともあります。

シジュウカラをみつけて

ツィー ツィー と、シジュウカラのよく通る声が聞こえるので、周りの木々の梢を見上げて、鳥の姿を探しながら歩いていました。

とつぜん、アールがドタッとひっくり返って、転んでいました。 4本も足があるのに、転んでしまったのです。 アールを見ずに、上ばかり見て歩いているから注意を引こうとして転ぶほど、器用な子ではないので、 ほんとに躓いてしまったのだと思います。 ゆるい下り坂でしたが、大きな石があったわけでもなく、なぜ転んでしまったのか分かりません。 でも、見事にもんどりうって転んで、鼻の頭をすりむいていました。 可笑しいのが半分、心配なのが半分。 擦りむいたのは鼻の頭だけで、足腰に異常はなくすぐに立ち上がりました。 擦りむいた鼻の頭は血がにじんで目立ちます。 すれ違う人が「どうしたの?」と声をかけてくださるたびに、ドジな顛末を説明しなくてはなりませんでした。

春の気配

朝からの雨は止みそうになく、午後の散歩はお休みです。 「行かなくてもいいの?」ときいても、アールは長々と寝そべったまま。 怠けているから、夕方のえさは少な目よ。

冷たい雨なのに、メジロのおしゃべりはにぎやかで、ヒヨドリの声には張りがあります。 春の気配なのか、小鳥たちが忙しそうです。

このまえ梅園に行ったときも、ジョウビタキが忙しそうに 梅の小枝から枯れ草の地面に舞い降りては また小枝に 舞い戻っていました。

庭でお昼寝

風のない穏やかな朝、アールとゆっくり歩いてきました。

スズメ、メジロ、セキレイ、ジョウビタキ、モズ 家の周りでも小鳥たちが戯れていました。 そろそろパートナーを探す頃なのでしょうか。

赤い実が残っている千両の木をみつけたヒヨドリが集まって最後の実まで食べつくす勢いでした。

畑には、ツグミ、ケリ、スズメ、アオサギ。 土が温められれば ごちそうの虫たちも捕まえやすいのでしょうか。

やさしい日差しに みんなほっとしているように見えました。

ひと回りしたアールは、庭でお昼寝です。