毎年、同じ場所に咲いているのですが、花の範囲がだんだん広がっています。
むかしから見慣れている花で、この辺りでは畑の畔によく咲いているのですが、野草の本には載っていなくて、『花の事典』の方で見つけました。
原産地は熱帯アメリカとなっています。「コロンブスのアメリカ発見後にヨーロッパに渡った植物の1つ。黒い種子の中身がおしろいのような粉なので、オシロイバナといい、夕方にほのかに香る花を開くのでユウゲショウとも言います。花から5本のおしべと1本のめしべが飛び出ています。」と説明されていました。
「ユウゲショウ」という名がこんなところに出てきました。
『帰化植物写真図鑑』の「ユウゲショウ」の写真は、オシロイバナとは似ていない、今でも昼間に畔で見かける可憐なピンクの花です。この本は、農学博士の先生方が濃作物に害を及ぼす帰化植物という観点で書かれているので、小さい野花の名にはちょっと無頓着だったのかな、と思いました。
でも、オシロイバナは夕方花を開いてそのまま昼間も咲いているのですから、「花は夜咲く」ならば「昼間はしぼむ」と思うのが間違っているのかもしれません。「ユウゲショウ」を庭に移植して観察して確かめるほどの熱意はなさそうです。