紫色のフェアアイルニット・ベスト

2010・冬の『毛糸だま』に載っているドレーン・ブラウンさんのフェアアイルニットは、派手に目を引くデザインではないのですが、伝統に根ざした落ち着きを感じます。
本では、袖にも編み込み模様を入れてカーディガンになっていたデザインをベストにアレンジしました。模様の入らない部分はちょっと退屈しました。フェアアイルニットは、目数を数えながら模様ができるのが楽しくて、夢中になれるのです。でも、この模様を全体に繰り返したら、模様のよさが生かされないような気がして、本に倣って裾模様にしました。
ジェミーソンズ シェットランド・スピンドラフトの紫色が気に入ってます。
今年も楽しく編み物ができました。

明るい色のフェアアイルニット・ベスト

今年の『毛糸だま』春号に掲載されていた、アイボリーをベースにした多色使いのベストを編んでみました。
フェアアイルニットの作家、マーガレット・スチュアートさんのデザインです。
明るい色をたくさん使うので、編んでいてとても楽しい気分になれました。
輪編みにしたので、模様がきれいにつながるように目数を調整して、衿ぐりとアームホールはすこし大きめにしました。
春の花畑のイメージなのでしょうが、ポインセチアが並んでいるようにも見えるので、クリスマスに着てみたいと思っています。
使用毛糸は、ジェミーソンズ シェットランド・スピンドリフトです。

フェアアイルニットの前開きベスト

同じ模様の3枚目のベストです。
このパターンは、使う毛糸の色数が多いので、同じ物を2枚編むつもりで毛糸を注文しました。
2枚編んでみて、すこし毛糸を足せばもう一枚編めそうでした。地色の毛糸と配色糸、合わせて4玉追加しました。
3着目は、縁編みの配色を残り毛糸の量に合わせて工夫しました。前開きにしてほしいと言われ、前たての縁編みが追加になったので地色が足りなくなり、途中で毛糸を取り寄せました。
一枚目は自分用、2枚目は広島、3枚目は東京、なんだか、いろいろなところで分身が生きているような感じです。

フェアアイルニットの男性用ベスト

フェアアイルニットを編みたいときは、まず、『風工房のフェアアイルニット』を開きます。
赤と青でイギリス的な印象に仕上がっているセーターは、私が好きなデザインです。このパターンを緑と青の配色にアレンジして、男性用のベストを編んでみました。
ジェミーソン&スミスの毛糸を使ったので、抑えた感じの色合いの軽くて暖かいベストになりました。気軽に着てくれるといいなと思っています。
ジジが来てからも編み続けていたベストです。一目ずつ編むごとに引き出されていく毛糸の動きは、猫にとって興味の尽きない動きだったのではないかと思うのですが、一度も邪魔されることなく編むことができました。
「さわってはいけない」というメッセージを読み取ることができる賢い猫、と思うのは猫バカかしら。

フェアアイルニットのラグラン袖ジャケット

『風工房のフェアアイルニット』の中で、私が好きなデザインのひとつがマイルドラナで編んだマフラーです。
このデザインを並太のパーセントに置き換えて、ジャケットを編んでみました。
楽に着られる形がいいので、ラグラン袖にしたいと思いました。
先に編んだMr.Rのジャケットの編み方に倣って、身頃と袖をそれぞれ脇下まで編んで、袖付けからは一続きに編みました。
カウチンを一続きで編んだときは、とても重かったのですが、並太毛糸なので苦になりませんでした。
ひと続きに編むと、毛糸を短く切らなくてすみますし、袖と身頃の接ぎがないので、仕上げが楽でした。
衿は別に編んで、気分を変えたり寒暖の調節に対応するのもいいかと思います。

Mr.Rのジャケット

『毛糸だま』秋号に掲載されているカナディアンヤーンのジャケットを娘が編んでみたいといってきました。
ラグラン袖のようなのに、丸ヨークのようにに編んでいく編み方が面白そうでした。
娘と一緒に編むの楽しいと思い、編みぐるみ人形Mr.Rのジャケットを編むことにしました。
中細毛糸で、カナディアンヤーンと同じ目数で編むと、Mr.Rにちょうどいいサイズ(ちょっと大きいかな)になりました。

フェアアイルニットのケープのセット

毛糸は、まだ暑苦しいと感じてしまいますが、フェアアイルニットのケープと、レッグウォーマー、アームウォーマーのセットを編みました。
夏の間、すこし休んでいたので、久しぶりに毛糸を手にとるとほっとします。編み物の中でも、フェアアイルの編み込みが一番楽しくて好きです。
『風工房のフェアアイルニット』に載っているカーディガンの図柄を参考にしたケープです。
肩のラインに合わるために、トゥリーの図案を使いました。前立ての部分で模様が崩れないように、目数や模様の配置を工夫しました。
模様が大きいので、レッグウォーマーやアームウォーマーのサイズに合わせた模様の数や配置に苦心しました。
フェアアイルニットに慣れてきて、模様の単位に合わせて目数を調整できるようになってきましたが、模様や配色のデザインまで工夫して楽しむのは、まだ遠い先のことのように思います。

ラリエット

シェットランドレースを編むのには苦労しましたが、ラリエット作りは対照的に楽しい作業です。
素材の糸も、羊の毛そのままのシェットランドウールとは正反対で、さまざまに工夫されたケミカルな糸の特性を生かしたり、素材選びから楽しめます。

パピー・イリオスで編んだ木の葉のラリエットは、ラメのきらめきが生かされたアクセサリーになっているだけでなく、細い針金が入っているのではないかと思うほど張りのある糸なので、編み終わってから指で整えた形がきれいに保持されます。黒い糸で編むとシンプルで使い勝手がよさそうです。ラメ入りの段染め糸でも編んでみました。

立体感のある花が可愛いラリエットは、ベルギー産のリネンのナチュラル感が素朴なハマナカ・フラックスCで編んでみました。衿元には汗のつく季節、ネットに入れればTシャツと一緒に洗えるのが気持ちいいです。ブルーは白いTシャツにさわやかに合いそうですし、何にでも合うグレーは意外に出番が多いかもしれません。


作るのが楽しいのが、ビーズを編みこむラリエットです。オリンパス・エミーグランテの多彩なカラーバリーションから糸を選べますし、4mm勾玉、6mm大玉と制約はありますが、ビーズを選ぶのも楽しい作業です。
ママとお揃いで、一緒のときにつけたいといっているみいちゃんは、ピンクにレインボーパールのビーズ、ママは白にメタルパールのビーズを選ぶのかしら、紺色や薄緑にも目移りしていたみたいでした。一番端の茶色は、この夏カーキ色のワンピースを愛用している娘に送ろうと思っています。

シェットランドレース

本に載っていた、シェットランドの1プライレース糸で編んだショールは、ひと刷けのすじ雲のように軽やかで豪華でした。
こんなに細い毛糸で、こんなにも軽やかな編みものができるのに驚き、毛糸を触りたい一心で、毛糸を注文しました。
ジェミーソン&スミスの1プライレース糸は、いかにも「羊からもらった毛糸をつむいだ」という感じで、消え入りそうに細くなりながらもずっとつながっています。
ショールよりもポンチョにしてみたいと思って、模様や編み目の数を計算しました。
10cmくらい編んだところで、「これが大きなポンチョに出来上がったら、ボタンやバックルやファスナーに引っかかって、街中を着て歩くのは無理」とおもい、断念しました。
細い毛糸は、掛けたつもりなのに、するっと落ちていたり、思いもかけないところの糸が針先に引っ掛かったりします。目数が合わなくて間違い探しをしても、どこで間違えたのか、なかなか見極められません。
先に2プライレース糸で編んだ、ショール風ベストと同じ模様で編んだのですが、針先に神経を集中させて編んでいると、すぐに疲れて模様が混乱してしまいました。
少しずつ編んでは休んで、なんとかスヌードにしました。

シェットランドウールのレース糸

フェアアイル・ニットを編んでいて出会った、シェットランドの毛糸の素朴な風合いの虜になりました。
『毛糸だま』の春号を見て、シェットランドウールのレース糸もあることを知り、とにかく手に入れてみました。
注文した色が品切れで、少し濃いめの色ならあるとのことでした。ウェブ画面での色の確認は、ちょっと心もとなかったのですが、手にした毛糸の手触りに、思わず笑みがほころびました。

細くても、手と針によく馴染んで、透かし模様を棒針で編むのが苦になりませんでした。

テレビの旅番組で見たシェットランド島は、樹木がなく、自然の厳しさが偲ばれました。
ひと針ひと針編み込む込むこまやかな伝統の模様の暖かいセーターを育んできた人たちの知恵の深さが思われます。レース糸で編むショールも、ショットランド島の生活に密着しているのかもしれません。
シェットランドの羊からもらった毛糸は、細い繊維の一本までいとおしく思えます。

今回は、ショールに手を通すための穴を開けた形にして、アームホールにも縁編みをしてみました。
シェットランドのレース編みは、ガーター編みを基本にした透かし模様で、一つ一つ部分を編んで綴じ合わせるのではなく、順番に編み続けていくのが特長のようでしたので、裾の縁編みから衿の縁編みまで、一続きに編みつないでみました。