いきなり育って花をつけたのは、ヨウシュヤマゴボウ(アメリカヤマゴボウ)です。花よりも、濃いブドウ色の実のほうが印象的です。
野草の本には、「根が太く、一見根菜のようですが、全体に毒があり、食べられません。空き地や道ばたに生える高さ1~2mの帰化植物です。茎は赤く、白い小さな花が咲きます。果実をつぶすと赤紫色の汁が出てくるため、英語ではインクベリーと呼ばれます。」と説明されています。花の写真には「花がついている柄は白い。果実ができる頃になると、柄も紫になる。」と、添えられています。
秋、ムクドリたちが濃い赤紫色の「おみやげ」を落としているのは、この実を食べたからと思っていましたが、「全体に毒がある」のなら、この実ではなかったのでしょうか。それとも、ムクドリにとっては毒ではない、ということもあるのでしょうか。
エノコログサ
梅雨に入って、野原の様子もまた変化してきました。
穂の形もさまざまに生い茂っていたイネ科の青草が枯れ始めています。花粉症(ヘイ・フィーバー)の季節も終わりのようです。
代わって、目立ち始めたのがエノコログサ(ネコジャラシ)です。レンゲの頃のスズメノテッポウとともに、ままごと遊びの頃からお馴染みの雑草です。
エノコログサは、アメリカにとって「進出してきた帰化植物」なのだそうです。中国の食用キビに付随して1930年頃アメリカに帰化したそうです。アメリカの風土がエノコログサの生育に適していたようで、除草剤の効きにくいタイプができたり、草丈が3mにもなるようになったりして、ダイズやトウモロコシ畑の代表的な雑草になっているそうです。
そんな「アメリカ育ちのエノコログサ」の種が、アメリカから輸入する飼料穀物に大量に混入しているのだそうです。飼料に混入しているエノコログサの種を育てると、草型も花穂も大きいのだそうです。
帰化植物図鑑に「帰ってきたウルトラ雑草」として解説されていました。
異国の地で、トウモロコシに負けないように頑張った「外国育ち」は、帰ってきた後どうなるのでしょうね。
ナワシロイチゴ
道ばたの草の間に、真っ赤な実を見つけました。
「道端や川原の土手、丘など、日の当たる場所に生えます。葉は3つまたは5つの小葉に分かれ、茎や枝にはトゲがあります。花は濃いピンク色で、花びらが上を向き、
まわりを5枚のガク片が囲みます。果実は初夏に赤く熟し、食べられます。」と野草図鑑に説明されているナワシロイチゴです。
高速道路の土手の上一面に広がっていました。実が赤くなったら写真を撮ろうと思っていたのですが、一週間ほど前に小鳥がたくさん来ていた雑木と一緒に刈り取られてしまいました。
土手の上の実なら、試食するのにちょうどよかったのに、残念です。
カルトン(?)
驚くほど大きいアザミを見つけたので、写真を撮ろうとしていたら、家の方が出てきて「分けてあげましょうか」と切ってくださいました。今年初めて咲いた花をいただきました。名前を聞いたら「カルトン」と教えてくださいました。
「花の事典」にも「帰化植物図鑑」にも、カルトンという名は見つかりません。
ファーブルさんが「思おう存分虫たち・ハチたちを研究できる」と手に入れたことを喜んでいた荒地の庭「アルマス」には、野生の大きなアザミが生えていると書かれていたので、同じものがあるかと探してみたのですが、どうも分かりません。
花の直径は10cm近くありそうです。一株が枝分かれしてたくさん蕾を持っていました。
きのこ
「環境保全」とかの名目で植えられているラベンダーの苗の間にみつけたキノコです。
キノコは林の中や木陰に生えているものと思っていましたが、日差しを遮るものは何もない、土手の上の道端でした。
傍には開ききったキノコがあって直径は15cmくらいありました。
2本寄り添ったキノコは可愛くて、おとぎ話の小人が隠れていそうです。
キノコを愛でて「キノコは食べない」という人の気持ちがわかるような気がします。
でも、キノコは美味しいです。もっぱら食材としてのキノコと付き合っています。・・・このキノコを試食したいとは思いませんけれど。
ドクゼリモドキ
小学校の裏側には、灌漑用水の排水路があります。
その茂った草の間に、咲き始めたばかりのように見える白い花を見つけました。
「茎は上部でよく分岐して高さ2mほどになる。葉は3~5の複葉、小葉は長卵形で細かい鋸歯があって先端は毛状になる。
春から夏にかけて茎の頂部に傘型の花序を出し、直径2mmほどの白い5弁花を多数つける。関東地方以西のやや湿った土地に発生している。」と説明されているドクゼリモドキのようです。ちなみは、ドクゼリは「悪臭があり、有毒。」だそうですが、この白い花は、匂いません。
小学校からは、今年初めてのプール学習らしく、賑やかな声が聞こえてきていました。
アジサイ
雨にぬれているアジサイは、いかにも梅雨の花という感じですが、切って室内に置くとあでやかに見えます。
知らぬ間に、たてまえや思い込みにしばられていることに、ふと気づきます。
ファーブルさんは、ハチに指先を40箇所も指されながら、40匹のハチの背中に白い目印をつけていました。
「ハチが遠くに飛んでいっても必ず自分の巣を見分けて帰ってくる」ことを不思議に思って、何をどう識別するのか確かめるための実験の一つでした。
「記憶」とか「知能」とか、人間の勝手な理屈を無造作にあてはめるのではなく、ただ観察して、ありのままの姿を見るための努力です。
白くしるしを付けられるというハチにとっての迷惑も、指先を刺されるという痛みも、「ありのままを見る」ために避けられないこととして享受されていました。
既成の観念に縛られず「見る」、ファーブルさんの素晴らしさの一つと感じます。
ユリを飾りました。
ユリを3本とも切って、部屋に飾りました。
開いている花が8輪、開きかけが一輪、蕾が4つです。
一気に切ってしまうのは惜しい気もしますが、まとめて壷にさすと豪華です。
このあと、球根が育って来年もまた咲いてほしいものです。
ユリ
ユリが咲きました。
昨秋植えた6個の球根のうち3個は消えてしまいました。残りの2個も出てきた芽を食べられたり、生存競争の厳しい環境だったようです。
無傷で育った一本にはつぼみが8個つきました。
うっとうしい梅雨空に、みずみずしい白い花です。
雨に打たれて、ロベリアやサルサの花が茶色くなって落ちます。花屋さんに相談したら、刈り込むようにとアドバイスされました。
晴れたら、また、いっぱい花をつけてくれるようにと、茎を短く残して切ることにしました。一本一本切るのも、手間がかかります。あと、もう二鉢刈り込まなくてはなりません。
ヤブカラシ
ふと気づくと、山茶花の間にツーッと蔓が伸びています。
「5枚に分かれた葉をつけ、ほかの植物を覆うように伸びるつる性の草です。やぶを枯らすほどの勢いで生い茂るということで名づけられました。」と説明されています。ビンボウカズラともアメリカヅタとも呼ばれるようです。
丈夫な地下茎が勢いよく伸び、抜いても抜いても生えてきます。
アガサ・クリスティの本には、、イギリスの田舎がよく描かれています。
古い事件の謎を探ろうとする若い夫婦の安否を気遣うミス・マープルは、古い庭の手入れをするという口実で、若夫婦の家に出入りしますが、「はびこってしまっているつる草」は手に負えないと書いています。
『眠れる森の美女』の古いお城も蔓草に覆われていました。
題名は忘れましたが、ゲームの世界が現実になり、どんどん伸びてくる巨大な蔓草に子どもたちが追われて逃げ惑う映画を見たこともあります。
ヤブカラシだけではなく、ヒルガオやカズラの仲間なども勢いよくはびこる、手に負えない蔓草です。
夏の草は、大きくたくましいく、勢いに圧倒されます。

