クヌギの芽

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春というと桜で、桜が咲くと花見をしなくてはならないような気分になってしまうのはなぜかな、と思いながらも、桜を背景にアールの写真を撮った公園に行きました。
肌寒くて人も少ないせいか、若い桜のアーチはきれいなのに、しーんと静かでした。
水辺の柳の新芽は風にゆれていました。
クヌギも芽吹きのときでした。細くたれている、淡い黄色は花芽なのでしょうか。クヌギの実は、大きいのにドングリよりもずっと早く落ちるのは、きっと、ドングリよりの早く花を咲かせるからなのでしょうね。img_17871

菜の花

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菜の花の黄色は淡く、景色は春色にそまります。
母にとっては、桜の枝を見上げるよりも、菜の花の方が視野に入りやすいようです。
「春らしい色ね。」などと話していると、「なのはーなばたけぇに・・・・・・」と歌い始めました。私の記憶とは、すこし外れるところもあったのですが、2番まで歌いとおしました。
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ときどき、「母の世界」はどんななのだろう、と思います。
若かった頃のことの方がより明らかな記憶になっているのはたしかですが、「若い頃の記憶は確か」とも言えません。印象が強かったことが、それぞれ断片になっていて、それを繋ぐ流れは途切れているように見えます。
瞬間瞬間の感覚に狂いはないのですが、いい終わった言葉も瞬時に消え去ってしまうので、訳が分からなくなってしまうのではないかと思います。
最近、母が「だれもいなかった」と繰り返して言うのは、「とても仲良くしてくださった友だちがいなくなった」ということを言いたかったのだと、やっと分かりました。母にとって「いてほしい」のは、一人の友だちだけで、名前も思い出せないその方がいらっしゃらないのは「だれもいない」ことなのでしょう。
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タネツケバナ

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白い花が一面に咲いていました。
よく見ると、麦畑でした。
野草の本には「稲の種もみを水につける時期に、花を咲かせるため、この名がついたといわれる」と書いてありました。
一週間前には、見かけなかったのに、どこにでも咲いていました。
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こぼれ種

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昨年咲いたクリスマスローズから落ちた種から芽生えた苗です。
親株の周りにいっぱいあって、つい、雑草と一緒に抜いてしまいそうになります。このままでは密生しすぎるので、大きく育てるには植え替えなくてはなりません。
花を咲かせるのは、4年後くらいでしょうか。西日の射さないところがいいと聞いています。4年後のクリスマスローズの群生地はどこがいいのか、あちこち試しているのですが、このまま無計画に植え続けそうです。
こぼれ種が落ちて、そのまま育つ花を花壇の中に定着させるのは、とても手間がかかります。以前、「カーペット・オブ・スノウ」とよばれるアリッサムを植えたら、とてもキレイだったのですが、こぼれ種から芽生えた苗が多くて、必死に間引いたのに予定外のところにまで広がってしまいました。「間引く」ということも好きではないので、種が落ちで育つものは敬遠していたのを思い出しました。

タンポポの季節

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野菜を買いに行くのに、ちょっと遠回りをして、用水脇の道を歩きました。
風にあおられながら旋回しているトンビの羽が傷んでいます、年寄りのトンビなのでしょうか。
お日様に顔を向けて、精いっぱいに咲いているタンポポに見とれていたら、けたたましい鳥の鳴き声がしました。
ケリです。二羽のケリが、先程のトンビに挑みかけています。きっと、ケリの巣があるのでしょう。
数年前、友人に教えてもらうまで、ケリという鳥を知りませんでした。
鳴き声は、はっきりと大きく、日が暮れた後に室内にいても聞き分けられます。餌場なのか、畑によくいるのですが、土の色と見分けにくく、首を伸ばすか、歩き回るかしなくては、気づかないのではないかと思います。でも、翼を広げて飛ぶと、くっきりした白と褐色の縞が目立って、すぐ分かります。
この時期、この辺りにたくさんいるのですが、鳥の図鑑には「ケリ」が載っていないものが、結構多いのです。
「地域限定」なのでしょうね。
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道端の花

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歩道のアスファルトの割れ目で咲いているのをみつけたのは、一週間くらい前でした。
「スミレ?」と思ったのですが、葉の形が違います。
野草の本が欲しくなりました。地元の野草に絞った方がいいのか、初心者向けの解説書にしたほうがいいのか迷いつつ、本を探しました。スミレ専門の本もあり、葉に裂け目のあるのスミレもありました。「日なたに咲くというヒゴスミレかもしれない」と思って、ヒゴスミレが載っている本を選びました。
家に帰って、写真を拡大してよく比べると、花の形も葉の形もヒゴスミレとは違います。
花は、キンポウゲの種類にも似ているようですが、葉の形や花のつき方が違うようです。
外来種なのでしょうか。

その後のチューリップ

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咲き始めたとき、茎がなかったチューリップが、こんなになりました。
日陰に移したからか、まだ、寒い日が続くためか、花びらが開きすぎもせず、小柄な娘、という感じです。
「ちょっと変」は、早まった感想でした。
そっと、静かに待っていると、ときには「ほっ」と和むこともあるものですね。

ヒヤシンス

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春の嵐がおお暴れしたようです。
こちらも、一晩中よろい戸がなっていました。黄沙もひどく、満開のこぶしの並木がかすんでいました。
南風が春を運んだかのように、風から避難させていたヒヤシンスが咲きました。
ヒヤシンスは、水栽培の代表と思い込んでいたのですが、土に植えるほうが元気に色濃く咲いてくれるようです。
ヴィオラと寄せ植えにしてみました。花の色が似ているので地味になってしまいました。寄せ植えにはふさわしいようなので、来年はあわせる花を工夫しましょう。
薄紫のヴィオラと寄せ植えにしたアネモネは、早々と芽を出し、よく茂っているのですが、窮屈すぎるようで、つぼみの気配もありません。色とりどりのアネモネの下に薄紫のヴィオラが咲いたらきれいだろう、と思ったのです。
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今年初めて試した、苗と球根の寄せ植えです。来年はもう少しうまくできますように。

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今年も、ため池にはたくさんの水鳥が来ています。渡りの中継地なのでしょうか、この季節が一番多いように思います。
畑の空は広いので、カギになって飛んでいく群を見かけます。
むかしから、童謡や童話、和歌などにもうたわれている、「カギになって飛んでいく」のは雁でした。
でも、ため池に多くいるのは鴨や鵜です。
古くから、雁に親しんでいたはずなのに、なぜ、今は身近に雁を見ないのか、ずっと不思議に思っていました。
『マガン』という本を見つけたので、読んでみました。
ツンドラ地方で孵化した雁が、何万羽かは日本に渡り、越冬していると知りました。
猟銃が普及して狩猟の対象となった時期があったり、散弾銃の鉛や農薬などによる汚染の被害があって激減しただけでなく、雁がねぐらや集積地とするにふさわしい沼が減り、体が大きく飛翔力のある雁が十分栄養を取れる餌場が乏しくなっているなど、雁が越冬する環境が悪化していることを知りました。
雁を守ろうという人々がいるのも知りました。
雁と共存していける環境を創っていくことは遠大な夢のように感じました。

ホトケノザ

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「れんげ畑かしら」と思ったのですが、よく見るとホトケノザでした。全体の色も、レンゲよりすこし暗い感じです。
今日も、いろいろな鳥たちを見ましたが、「婚活成立」の印象です。
ジョウビタキのカップルは、生垣の間を追いつ追われつ睦ましげでした。
カワラヒワのペアも、畑の畝から畝へと仲良く飛び移りながら、啼き交わしていました。
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