一休み

暖かくなってきて、日中よりも陽が傾いてからの方が歩きやすくなってきました。

でも、アールの散歩は気まぐれ。 私はトレッキングシューズに身支度を固めているのに、曲がり角までで引き返してしまうこともあります。 気まぐれに、のっそり・のっそり一時間半歩いたときには、 後足の肉球から血が滲んでしまいました。 摺足になっているのです。 人間の年寄りと一緒ですね。 舗装道路よりも、土の道を歩かせてやりたくなります。

公園をアールの歩調でひと回りすると、およそ30分。 公園の一番奥までたどり着いたところで一休みです。

グルメなヒヨドリ

灰色で見かけはあまり美しくはないヒヨドリですが、大食漢のムクドリに比べると、美食家なのかもしれません。熟した木の実が好きなようです。 冬の庭の木の実がなくなったら、メジロを追い出して山茶花を食べていました。

今は、木瓜の花を食べています。

ムスカリ

初めて この花に出会ったのは、下の子が幼稚園に入った頃でした。 きれいな花を見つけたからと、根から掘ってきて、自分の「かえるかご」に植えていたのです。 お庭に咲いていたのではなく、原っぱに咲いていたのだと言い張っていました。

「かえるかご」は、大きいランドリーバスケットを庭に埋め土を入れたものです。 「捕まえた虫は家に入れない」という約束のために作りました。 必ずしも守られたとはいえない約束でしたが、私の目に触れないように気をつけるという効果はありました。 かえるかごの中の蛙を逃がさずに、新しく捕まえた蛙をかごに入れるのは、難しかっただろうな、と今になって思います。 しょっちゅう、かごのふたを開けて庭で「かえるの運動会」をやっていました。

雑草と一緒に抜けてしまった小さな球根も、土に戻しておけばしっかり育ち、ムスカリは元気によく増えました。 おとなしいようで目を引く花ですね。

頑固なアール

くつろいでいるときのアールは、すっかり力を抜いて安心していてフワフワの毛に、何もかも吸い込んでくれるような、安らぎと癒しを与えてくれます。 単純に、率直に素直にいてくれるアールは、すばらしい存在です。

でも、最近、散歩に連れ出しても頑固に歩かないことがあります。 爪も切ってきれいに磨いてもらったのに、今朝も家から出てすぐにUターン。引っ張っても、頑として動きません。

散歩に連れ出すお兄さんの、「眠いのになぁ。」というため息でも聞こえたの?

今頃、シクラメン。

冬の間楽しませてくれた花が終わったシクラメンを、家の北側の露地に下ろしたのは、数年前でした。

鉢植えのシクラメンの花を翌年も咲かせているという友人に感心しながらも、手入れもせず半分忘れていました。 毎年、葉は出していても、周りの草に隠れていました。

今年も、いつの間にかシクラメンの葉が伸びていて、根元からつぼみが出てきました。 小さい蕾はなかなか伸びなくて、色とりどりの春の花が華やかな今頃になって、やっと咲きました。

桜の下で

肌寒い日が続いて、膨らんだつぼみを開くときを待っていたのか、桜がきれいに咲きそろいました。

大きく伸びた桜の並木で、影から花を見上げるよりも、広場の周囲や城壁から枝をたらす桜は、陽を受ける花の面が見えて、明るく華やかですね。

まだ知る人が少ない公園で、若い桜のトンネルから、青空を透かし見て、アールとのお花見を楽しみました。

「私は、10年くらいしか生きられません。だから・・・・・・」

短編詩「犬の十戒」の一節ですね。

この詩に初めてであったのは、動物病院の待合室でした。 映画「犬と私の 10 の約束」のポスターでした。

「観にいこうかな」とちょっと思ったのですが、映画館で2時間半座っているよりも、アールと一緒に散歩したり、ブラシをかけたり、アールが痒がるところに薬を塗る時間の方が、私には大切です。

9歳の誕生日を迎えるまで、ほんとうに大変でした。 「10年くらいしか・・・・・・」 心の隅に重くある、切ない掟です。

また、来年。

「水辺の里」を通り抜けて、ため池に出ると、見なれない鴨が群れていました。

足音が聞こえるのか、近づくとスーッと岸辺から離れます。 用心深いトリのようです。

アールだって、何を撮ろうとしているのか、ちょっと確かめたかったのでしょうが、カメラマンとの距離をいつもより大きくして、待機しました。

写真を図鑑と見比べました。 嘴を水につけて回っていたし、きっと、ハシビロガモです。

そろそろ旅立ちのときですね。

柳の芽吹き

急に暖かくなったり、また、冷たい風に首を縮めたり、春の訪れは気まぐれですね。 でも、季節は確実に春へと移っているようです。

なかなか暖かくならなくて、寂しかった梅園も、土曜日の午後は梅見の人で賑わっていることでしょう。 いつもの公園は遠慮して、アールが気ままに歩けるようにと、ちょっと足を伸ばしました。

水辺の自然に親しめるように工夫されている公園でした。 洗い立てのアールが、飛び石で足を踏み外して澱んだ水にはまって汚れると嫌なので、木道の方を歩かせました。 洗ったばかりのアールは、白くてふわふわ、一緒に歩くのもちょっとリッチな気分です。

柳が芽吹いて、サンシュユの黄色い花も咲いていました。


こんなに毛が増えました。

半年前にアールを見て、「もう あかん」と思ったといわれました。

でも、「また ふさふさアールに戻ってほしい」と願いました。 ほんとに、シャンプーするごとに毛が増えているのを感じます。

今では、毛が抜けて、とても寒そうだったのが嘘のようです。 子犬の頃から思い起こしても、今一番毛が多くなっているのではないでしょうか。 油断すると、股や腕の付け根が蒸れて赤くなります。 これから暖かくなっていくと、皮膚病が心配です。 夏までに、この毛は抜けて少なくなるのかしら。 抜け毛の量もまた、恐ろしいことになりそうです。

毛が伸び始めて4ヶ月、カラーの毛は密生しているものの、大人のグレートピレニーズにしては まだ短いので、なんとなく子犬の雰囲気です。