犬のカウチンセーター

毛糸は、極太の純毛を選びました。カウチン・ヤーンの半分か三分の一の太さですが、よりの甘い糸なので、カウチンセーターの雰囲気は充分出ます。図柄はサンダーバード、雷紋はシンプルにしてチワワの背中に収まるように考えました。雷紋は連続している幾何学模様のことです。

「エッ 雷紋って……サンダーバードってライチョウ(雷鳥)のこと?」と口走ってtwodashに笑われました。サンダーバードは想像の鳥だそうです。長い冬、語り継がれた物語のぬくもりも編みこみました。

カウチンセーターは コートとして使っていただけます。ちょっとした汚れはふき取って、洗わなくてはならないときには、オシャレ着洗剤で手洗いして 乾いたタオルで水気を取って陰干ししていただくと長くお使いいただけます。

私が編んだカウチンセーター

カウチンセーターの定番の図柄、サンダーバードをtwodashが方眼紙に描いたものを編みこみました。

カナディアンカウチンの糸は羊毛の脂をたっぷり含み 編むごとに竹の編み針がキシキシします。セーターが編みあがったときには、針にはあめ色の艶が出ていました。この羊毛の脂を含む糸だからこそ カウチンセーターは汚れもつきにくく、水洗いはなるべく避けて 毛皮と同じように手入れするのだそうです。

太くてよりの甘い糸を固く編むと 厚地のフェルト地のようになり、カナディアンロッキーの厳しい寒さの中から生まれた手編みだと実感できます。 このずっしりと重い糸を二本からませながら 前後の身頃を続けて編んだので、編み進むほどに針にかかる重さが増しました。編み進んで編んだ物の重さを膝で支えられるようになって ほっとしました。体力を消耗した力作です。

いつかアールにもお揃いのカウチンセーターを着せたいと夢見ています。

散歩の楽しみ

散歩中に、「わぁ 大きい」とか「おとなしそう」と声をかけられると、アールは立ち止まってご挨拶。 最近「走れ ジョリー」の再放送があるらしく、 「あっ ジョりーだ!ジョりーだ!」と近づいてくる子どもたちが増えました。 アールは人気者になれてご機嫌です。 でも、12月から また薬が増えて、心と財布が痛んでおります。

セーターの撮影

アールのセーターが編みあがりました。一昨日、ウェブに載せる写真を撮りました。みいちゃんとしょうま君にも協力してもらいました。

まず 逆光にならない位置に、アールのセーターが見えるように 二人と一匹を集めることから始めなくてはなりません。思うように動いてくれないのはアールです。アールには「落ち着けるスポット」が決まっているようです。撮影の都合で場所を決めても すぐ移動してしまいます。アールの動きにあわせて、二人と一匹をカメラに収めました。会心作とはいえませんが、苦心の作を来週の初めにはトップページに 大きく載せたいと思っています。これは、くつろいでいるアールに寄り添うみいちゃんです。

アールのライバル

しょうま君は、Google Earthをズームして空港を探すのが好きです。「パコソンで キチュウ 見たい」とtwodashの大きな膝の間にするりと埋まります。サ行とタ行の区別が苦手なしょうま君の口真似をすると、片エクボが私のほほにも移りそうです。

しょうま君が来た音を聞きつけるとアールは玄関に急ぎます。みんなに「いらっしゃい」と挨拶するのですが、しょうま君が後ずさりするのを知っていて、一瞬ふっと顔を近づけるのです。お姉ちゃんのみいちゃんや 従兄のつね君には乳児の頃から一度も逆らったことがないのに、しょうま君にはお行儀よくできません。

遊び疲れたしょうま君が寝てしまうと、部屋の隅にいたはずのアールがいつの間にか しょうま君と私の間に寝そべっています。

編みなおし

アールのセーターは、冬の華の雪のパターンが たてよこともに3倍並びました。使った毛糸の量は9倍です。できあがったセーターをアールはおとなしく着てくれました。

深いカラーの毛を包み込むつもりで編んだのですが、それでは体に充分フィットしません。*MOKO*の目指す「着やすいセーター」としては不合格です。でも、すぐに解く元気はなくて小休止。昨日 やっと決心して解き、といた毛糸の3分の1まで編みました。休んでいる間に、おそろいの帽子も編んでみました。

一緒にいる時間「プライスレス」

風もなく穏やかな朝、近くの公園まで のっそり歩くアールの足取りを見て「もう 帰ろう」と引き返しました。ところが 家まであと一ブロックというところで ぴたりと止まり逆方向に歩きだしました。「こんな調子で遠くまで行けないでしょう。」というのに、頑として進むのです。「この道、工事中で汚いじゃない。」と文句を言いながらも のっそり歩き続けるアールに付き合って、刈田の横、ブロッコリの苗植え、大豆の収穫などの作業を見ながら、誰もいない運動公園まで着いたときには、胸に詰まっていた言葉の塊が解れてきていました。

ため池の水鳥や刈田の野鳥を見ながら、ゆっくり帰ってきました。アールはどうして こんなによく分かってくれられるのでしょう。

アールのセーター

今、アールにセーターを編んでいます。毛が深く 寒いのが好きなアールは、きっとセーターなんて着たくないでしょう。ですから、こちらの勝手で着せるセーターです。白くて大きいアールに合わせて模様を考えながら「ねえ、見て!きれいでしょ。アールのセーターよ。」という私をちらりと見上げ、「ウフッ」と息を吐いて また くつろぎます。まるで「また 他愛のないことを言って」というようにも聞こえるのですが、自分のものが編まれているのに満足しているようにも見えます。

手編みが好き

小学校3・4年の頃、母に教えられながら靴下を編んだ記憶があります。誰の靴下だったのか、同じ大きさのペアが仕上がったのか・・・・・・ただ、かかとが膨らんでしまって不細工なのが気に入らなかったことだけ覚えています。つま先の目を立てる減らし目や接ぎ目が分からなくなるメリヤス接ぎなど 毛糸編みを美しいと感じ始めたのは この頃だと思います。

手袋、帽子、マフラー、ヘアバンド、中学・高校時代は自分ものだけでなく、いろいろなプレゼントを編んで楽しんでいました。太い毛糸で細編みにした「ドングリ」とからかわれた帽子。長女が生まれたとき、叔母が返してくれた従妹の誕生祝のケープとレギンス。

子どもから手が離れる頃からは、自分らしくオシャレするために編みました。本に載っているものを そのまま編むのではなく、自分流に作りました。手持ちの毛糸を何とか生かそうと工夫したものは、新しい毛糸を買い集めて作ったものより 面白いものができました。手間をかけたものは丁寧に手入れするので、いつまでも変わらずに楽しめます。

静かな朝

朝、散歩の用意をしても玄関に出てこないときは、無理に連れ出しても歩かないので散歩は中止します。家族が起きてくるまでの時間 パソコンの前に座ると、アールは撫ぜてもらうつもりで 私の右手が届くところにゴロンと横たわります。右手をお腹に乗せたままではマウスを操作できないので手を離すと、ツンと鼻先で肘を突いて「真面目に可愛がって」との要求。アールが左側に来ればいいか、左手でマウス操作をするべきかと意味もなく考えてしまいます。アールのわき腹はなんとなく腫れていて、そこは撫ぜないで ただ手を置いていてほしいのです。