いつまでも、うんざりするほど暑い夏でした。
気持ちのいい秋の日をゆっくり楽しむ間がなかったような気がします。それとも、ただ、あわただしく日を過ごしてしまっただけなのでしょうか。
また、山茶花が咲き始めました。今年も一番に咲いたのは、また赤い花でした。さくらが咲き始める頃まで、つぎつぎ花が咲き続けるのですから、山茶花はパワフルです。冬は雪に被われて、木の葉もほとんど落ちてしまう無彩色の札幌に慣れていたので、濃い緑色のつややかな葉と真っ赤な花に目を奪われたのは、もうずっと昔のことです。でも、山茶花が咲くたびに、冬の札幌を思い出します。
山茶花のこずえに止まったジョウビタキに、「逃げないで!またおいで!」と、さえずり声を真似してみました。しばらく、首をかたむけ尾をピッピッと動かして、耳なれない呼びかけに不審気でした。
枝に隠れるようにして、モズも鳴いていました。花がいっぱい咲く頃には、また、メジロがたくさん来てくれるでしょう。
秋の散歩
ヤマラッキョウ(山辣韮)
ツワブキ(石蕗)
ジュズダマ(数珠玉)
カサブランカの球根
ハブソウ
センダン草
この辺りの道ばたに、うんざりするほど生えているのがセンダン草です。
よく晴れた乾いた日に、マツボックリが大きく開くように、センダン草の種もかすかな風や振動で飛び散ります。そして、一本一本に分かれ、棘となって体中アールの毛にくっつくのです。
毛に紛れ込んだときの痛さは、オナモミに勝り、さっと触れたときにくっつく数はイノコズチに勝ると思います。
この時期には、なるべくセンダン草の少ない道を選んで散歩することにしていました。でも、どこにでも生えているので、アールは「トゲ、トゲ」という言葉を覚えました。だって「トゲ、トゲ」という警告を無視してセンダン草に突っ込んだら、ちくちく痛いだけでなく、「アールったらもう!!」とひどく不機嫌に文句を言われるのですから。
センダン草には、種類も多いようです。この辺りでは外来種のアメリカセンダン草もよく見ます。アメリカセンダン草の茎は褐色がかり、花はちいさい葉のようなガク(?)に取り囲まれています。
やっと咲きました。
「カルフォルニア・ローズ」ともよばれている八重咲きのインパチェンスが好きなのですが、グリーンショップの小母さんが言っていたとおり、この夏は、まるで元気がなくて、ほとんど花が咲きませんでした。
今頃になって、やっと葉も茂り蕾をたくさんつけています。
夏の間、水だけは撒いていたのですが、それは花よりもむしろ虫たちやカエル君に貢献していたようです。
小さな庭の芝生なのですが、正体不明の虫が大量に生息しているらしいのです。「掘り返して、幼虫を全部つまみ出して、薬をまく。」頭で理解しても、土の中の虫には、お目にかかりたくありません。
『ファーブル昆虫記』を読んだって、ファーブルさんの虫への愛情は、私には移ってきません。気色悪い蜘蛛の話はちっとも進まず、ページの縁に手垢が付いています。
虫は、花と付き合うにあったて、大きな障害です。
ダイヤモンド・フロスト(ユーフォルビア)は、グリーンショップの小母さんのおすすめどおり、夏中手もかからず元気に育ち、一株が70~80cmに育ちました。