フェアアイルニットは、5段、10段と編むごとにカラフルな模様ができるので、編んでいてとても楽しいのです。
輪編みにするのが元来の手法ときいて、ぐるぐる回りながらスカートにしようと思いつきました。
室内では、温かいロングスカートでゆっくりくつろぎたいし、流行のブーツを履くには、スカートの丈は短めがよさそうです。
そこで、ウェストにあわせるとロング丈のスカートになり、肩から着ると膝丈になるようにしてみました。
ゴム編み部分を生かして、紐を通すことでウェストにも肩にも対応できるようにしました。左右の脇を開けてボタンをつけ肩から着るときには開いて手を通し、ウェストに合わせるときには閉じます。

紐も太さで感じが変わります。
苦手なミシンを出してニット用の裏地もつけました。
私なりの思い付きを盛り込んで、想い描いていたことを形にしてみたかったのです。
コーディネートも工夫して、着心地を試してみたいと思っています。
また、山茶花の季節です。
いつまでも、うんざりするほど暑い夏でした。
気持ちのいい秋の日をゆっくり楽しむ間がなかったような気がします。それとも、ただ、あわただしく日を過ごしてしまっただけなのでしょうか。
また、山茶花が咲き始めました。今年も一番に咲いたのは、また赤い花でした。さくらが咲き始める頃まで、つぎつぎ花が咲き続けるのですから、山茶花はパワフルです。冬は雪に被われて、木の葉もほとんど落ちてしまう無彩色の札幌に慣れていたので、濃い緑色のつややかな葉と真っ赤な花に目を奪われたのは、もうずっと昔のことです。でも、山茶花が咲くたびに、冬の札幌を思い出します。
山茶花のこずえに止まったジョウビタキに、「逃げないで!またおいで!」と、さえずり声を真似してみました。しばらく、首をかたむけ尾をピッピッと動かして、耳なれない呼びかけに不審気でした。
枝に隠れるようにして、モズも鳴いていました。花がいっぱい咲く頃には、また、メジロがたくさん来てくれるでしょう。
秋の散歩
どうぞ、お元気で。
いつもはひっそり暮らしておりますのに、この秋は懐かしい人の訪問が続きました。
おおらかな北の大地で「明るい家族」を地で行くように暮らしていた頃、夫の職場で知り合い一緒に仕事をして、好きな本を交換しあって読んだり手編みセーターの話に盛り上がったりした友人です。
ずっと、「会いにいく」「会いに来て」と、いい続けていました。やっと果たした再会です。用意しておこうと思っていたのに間に合わず、おしゃべりしながら仕上げた帽子とリストウォーマーです。
健康診断で癌が見つかり、定年まで勤めるつもりだった仕事を辞めて、治療に専念している合間を縫ってきてくれました。
10時間に及ぶす手術を受けたというのに「私にとって、手術はたいしたことではなかったの。入院中は優等生患者で、2週間で退院したんだよ。」と明るく話してくれました。毎週点滴に通う治療は厳しいと思いますのに、通院中に知り合った先輩患者さんの話をしてくれます。
避けることができないことをあるがままに受け止めて、自分を憐れまずに前向きに笑顔を見せてくれました。気負わずに「今まで、何の苦労もなかったから。」と言う彼女には、誠実に積み上げてきた日々の中で築きあげた家族と友人のゆるぎない絆があるように思えました。













