マルバルコウ

ちょうど雨が上がったところだったのか、早朝とは思えないほど、いろいろな人が歩いていました。
犬の散歩、ご夫婦連れ、友だちと一緒、もちろん私のように一人も。ほとんどが中高年でした。団塊世代は元気ですね。
道ばたの、朱色い花が目を引きました。
日よけに植えたルコウ草は、葉が細く裂けていますが、花の形はよく似ていて、葉は丸いハート型のマルバルコウです。
マルバルコウは、畑の脇によく育ち、細くてしなやかなツルを四方八方に伸ばし、発育途中のトウモロコシなどに絡みつき、トウモロコシが葉を広げられなくする問題児で、「一見かわいらしいが、絡みついたら離さない草」なのだそうです。

クリ

大きな袋いっぱいのクリのイガが道ばたに置かれていました。
クリの木の根元には、集められきれないイガが、まだいっぱい落ちていました。
実が入っているものも、ありました。
むかし、次男が「靴で踏むと実が出てくるんだ。」と言っていたのを思い出しました。
最寄の遊び場が「クリの木公園」。野球の上手な友だちは、栗の木に向けてボールを投げて実を落とす役割だったようです。歳上の子たちから「クリクリ坊主」とよばれるほど栗拾いに夢中だったようです。
でも、家に栗の実を持ち帰っていた記憶はないのですが・・・
知らずにすんでしまったことを今さら気にかけるのは、やめましょう。
気にかかることは「現在進行中」のことだけでもいっぱいです。

オナモミ

10月半ばともなると、お日様も朝寝坊になってきて、今朝はまだため池にはうっすら靄がかかっていました。
渡りの鳥たちが活動を始める時間だったのでしょうか、アマサギらしい群がため池の上に見えました。そこへ、がらがら声のカラスが、ねぐらから飛び立って喧しく追い立て始めました。カラスはしつこく鳴き騒ぎ続けます。アマサギの群は乱れながらも、どうにか落ちこぼれもなく飛び去りました。

用水路の脇には、オナモミがいっぱい。オナモミはアールの肉球の間に入り込みました。痛そう!取りにくくて時間がかかっても、じっと我慢してくれました。
オナモミの思い出は何といってもオスカーです。
コッカースパニエルのオスカーの毛は、ちょっと手入れを怠ると毛玉がいっぱいできてしまうような細くてやわらかい毛でした。それなのに、子犬の頃、ちょっと油断した隙に迷い犬を追って空き地を遊び回り全身オナモミだらけになりました。ううう~たいへんだった!そのとき遊んだのが、ご近所で飼われることになったモモちゃんです。モモちゃんは、目も耳も不自由になってしまいましたが、飼い主さんの手から餌をもらって、大切にされています。

コブシの実

朝から、ヒヨドリが声が賑やかです。
縄張り争い?婚活?それとも餌の情報?
そういえば、ムラサキシキブの実も誰の仕業か、さんざん食べ散らかされてしまいました。
街路樹のコブシにはカラスが集まって、大きな身体でユッサユッサと枝を揺すりながらコブシの実をついばんでいました。

メドハギ

公園の通路脇に生えているのは、春から気づいていました。3つの小葉に分かれた小さな葉がツンと伸びたかたい茎にびっしりと付いています。高さは70cm位で他の雑草とは少し違う感じはするものの、やっぱり雑草なのかもしれない、と思っていました。
葉の付け根にクリーム色の小さな花が咲いているのを見つけました。本を見てメドハギと知りました。花の大きさは6~7mmほどです。
「『めど』とは占いのことで、むかしメドハギの茎を占いに使っていたことから付けられた名前。」と解説されています。「めど」とは、「目処が立つ」とかいう「目処」のことかと思って広辞苑で調べたら、まったく違うことが分かりました。
今は竹で作られている筮竹(ぜいちく)という占いの道具は、むかしは筮(めどき)といわれ、メドハギの茎が使われていたと書かれていました。

オミナエシ

秋の七草の一つですが、どうして女郎花と書くのでしょうか。
万葉集にも登場する日本古来の花だそうですが、身近に見かけることはあまりなかったように思います。
高さ70cmくらいにしっかり伸びて、枝分かれした茎の先に、黄色い小さい花がたくさん付いています。
花の蜜を吸っているのでしょうか。この虫は、グリーンショップの小母さんが「ブイブイ」と呼んでいる虫のようです。この虫は土の中に卵をたくさん産み、食欲旺盛な幼虫が花の根をすっかり食べてしまうのです。急に花に元気がなくなって枯れてしまったと言うと、土を掘り起こして、身体を丸めた白い幼虫を見つけ出して処分するようにアドバイスされます。

ツルボ

朝の公園でキノコ探しをしようと、初夏にシロソウメンタケがたくさん生えていた辺りを見ていてみつけたのが、この花です。
いきなり地面から茎が伸びていて葉が見当たらないので、おやっと思いました。
野草の本に、「まっすぐに伸びた花の茎の上部に、ピンクの小さな花がたくさん横向きに付きます。根元から出る葉は細長い形ですが、花の時期に葉がないこともあります。・・・」と書かれている、ユリ科のツルボのようです。
日陰に咲いていたからでしょうか、本の写真は花の房がこんなに長くありません。「草地や土手などに生え、高さ20~30cmほどになります。」と説明されています。

コスモス畑

畑の道を歩いてみると、いつまでも夏を疲れを引きずってはいませんでした。
きれいに切り出された畝に、小さな野菜の苗が行儀よく並んでいました。

遠目にも、コスモス畑は明るい色合いで目を引きます。
かすかな風になびく花の風情が、優しく和ませてくれます。

アールと一緒に、コスモス畑を散歩したこともありました。
人の多い時期を避けていたので、花の盛りは過ぎていましたが、 およそ2年前の写真です。

彼岸花

畑の畔に咲く彼岸花の真っ赤な花は、はっと目を引くとともに、季節の変化を実感させてくれます。花の形は曼珠沙華の方が似合うように思いますが、たしかに、彼岸に咲く花なのですね。
今年は、お彼岸になっても彼岸花が咲かない、とニュースになっていました。
葉は見当たらないのに、いきなり茎が伸びて、あっという間に蕾から花になるので強烈な印象を受けます。
お彼岸から十日過ぎましたが、今朝、見つけました。
畑の畔に咲いている方が彼岸花らしいのですが、遠くて写真になりません。足元の金網の蓋は丈夫そうなのですが、覗いてみると水深はかなり深そう、「写真を撮ろうとして、ため池で溺れる」なんてしゃれにならないので、道ばたの彼岸花の写真で我慢しました。

ため池の土手は、ときどき手入れされてるのに、いつの間に伸びたのか、今は葛が広がっています。
つるも太く葉も大きく、ぐんぐん伸びる力強さに圧倒されます。
この力が根に凝縮されているのでしょうか。
上品で美味しい葛きりや葛湯と、伸び広がるこの強靭さとはかけ離れているように感じます。
でも、風邪の引き始めに、しっかり抗戦してくれる葛根湯の秘められた力の源なのでしょう。