アールのカサブランカは、最後の蕾一つを残すだけになりました。
開いている花は11輪。初めに咲いた花も、まだ衰えていません。
毎日水切りをするので茎も短くなってきました。11輪の花の重さとバランスをとるために、大きいスプーンを8本茎の下にくくりつけています。
一つ残った蕾はまだ固そうで、12輪揃って咲くのは無理かもしれません。でもゆっくり咲けば、いつまででも花が続きます。
窓を閉めていると香りが漂うのか、想わぬところで気づきます。
紫式部
雨にぬれて薄紫色の花を咲かせています。
何年も前の秋、青紫の実が少女のころ夢中だった「紫の上」の名なのを知って、小さな鉢を求めました。鉢のまま土に置いたら、鉢底から根が伸びて大きく育っています。
ムラサキシキブは、野草図鑑には「3mmほどの小さな、美しい紫色の果実がたくさん付きます。山や野に生える高さ2~3mの低木で、葉のふちに細かいギザギザがあります。花は初夏に咲きます。仲間のコムラサキは庭によく植えられ、葉の上の方だけにギザギザがあります。」と説明されています。
図鑑の写真は、葉のつき方も実のつき方も違っているので、家にあるのはコムラサキなのかもしれません。丈も1mをすこし超えるくらいです。枝が長く伸びるので、思うまま伸びる前に切られていますから、もっと大きくなりたいのかもしえませんが。
トレニア(夏すみれ)
うっとうしい梅雨空にも負けない青色の花を咲かせたのは、宿根這性のトレニアです。
大きな木の鉢の周囲を埋めるのに勧められた花の色が、染みいるようです。
カーポートの横に置いたトレニアもよく咲いています。
スミレに似た愛嬌のある唇形の花ですがゴマノハグサ科だそうです。「サラダの彩りなど、食用花としても利用されています。冷気にあうと葉が赤紫に色づき、夏の花時とは違った風情が楽しめます。」と説明されています。
「夏の終わりに枝先を摘むと、秋にたくさん花が咲きます。」ともあるので、試食しながら秋まで花を楽しみたいと思います。
つぼみが咲いて
アールのカサブランカがつけた12この花のうち、7つ開いています。
壷が小さすぎて倒れないか、心配になるほどです。
「こんなに大きい花も珍しいんじゃない?」
「すごく豪華よね。」
犬バカは、そっと、花まで自慢しています。
イヌタデ
休耕地に茂っていました。すこし大きくて(草丈70cmくらい)、花の色も薄いように思いますが、イヌタデなのでしょうか。
1.5mにもなるオオケタデとかニオイタデとか花の似ている外来種もあるようです。
イヌタデは野草図鑑には、「たくさん集まって付くピンクの小さい花を、子どもが赤飯に見立てて、ままごと遊びに使ったことから、アカマンマとも呼ばれます。高さ20~50cm。道ばたや荒れ地などに生えます。果実ができた後も花びらが残り、果実を包みます。」と説明されています。
オシロイバナ
毎年、同じ場所に咲いているのですが、花の範囲がだんだん広がっています。
むかしから見慣れている花で、この辺りでは畑の畔によく咲いているのですが、野草の本には載っていなくて、『花の事典』の方で見つけました。
原産地は熱帯アメリカとなっています。「コロンブスのアメリカ発見後にヨーロッパに渡った植物の1つ。黒い種子の中身がおしろいのような粉なので、オシロイバナといい、夕方にほのかに香る花を開くのでユウゲショウとも言います。花から5本のおしべと1本のめしべが飛び出ています。」と説明されていました。
「ユウゲショウ」という名がこんなところに出てきました。
『帰化植物写真図鑑』の「ユウゲショウ」の写真は、オシロイバナとは似ていない、今でも昼間に畔で見かける可憐なピンクの花です。この本は、農学博士の先生方が濃作物に害を及ぼす帰化植物という観点で書かれているので、小さい野花の名にはちょっと無頓着だったのかな、と思いました。
でも、オシロイバナは夕方花を開いてそのまま昼間も咲いているのですから、「花は夜咲く」ならば「昼間はしぼむ」と思うのが間違っているのかもしれません。「ユウゲショウ」を庭に移植して観察して確かめるほどの熱意はなさそうです。
ソルボンヌ
ソルボンヌはピンクの方のカサブランカ(-ブランカというのにピンクは変ですが)の名まえです。
雨にぬれながら花の手入れをしていた花屋さんが、「2、3日は楽しめるよ。もって帰らんか。」とくださったユリです。一週間かけて最後の蕾まで開きました。
アールのカサブランカは丈も1.5倍ありましたが、花も大きいです。
白くて大きいだけでなく、花もゆっくり咲くようです。
カサブランカ
重い空気がそのまま雨になったような朝、カサブランカが開きました。大きくて白いアールの花、と育てました。
温暖化が進んでいるのか、亜熱帯みたいになってきているような気がします。アールがこの蒸し暑さから逃げ出せて、ほっとします。
元気がなくなり、どんどん痩せて肝臓癌が疑われ、「アールがこのまま死んでしうのはイヤだ!」と思ったのは、7歳になった冬でした。
8歳の夏には、何も食べられなくなってどんどん衰えてしまうのを見て、「このまま衰弱させられない」と思いました。すっかり被毛が抜けてやせて細くなった身体があらわになったときには、「このままじゃイヤだ!」と思いました。
アールは、何度も願いに応えて回復してくれました。精一杯願いに応えてくれました。そして、子犬のようにやわらかくふわふわの毛を取り戻してくれました。
「最後まで自分の足で歩いて」と祈ったとおり、私の手元を離れるときは、重い足取りで一歩一歩と振り向きもせず歩いていきました。
ズッキーニ
中途半端に皮をむいたのではないのです。黄色と緑のツートーンカラーで軟式ボールくらいの大きさです。
スーパーの地元農家の野菜のコーナーにあって、サインペンで「ズッキーニ」と書かれていました。
よく目にするのは、キュウリのような形のものです。先日いただいたズッキーニを皮のままバターで焼いて食べたらとても美味しかったので、珍しい形に誘われて買ってみました。
「ズッキーニはイタリアの夏野菜で、カボチャの一種です。色は緑または黄色で、花が咲いて4~6日までが皮も柔らかく実もしまって最も美味しい時期です。熟しすぎると苦味が出てきます。調理には手間も時間もかかりません。蒸しても、茹でても、炒めてもいいし、また、焼いても、揚げても、そして大きめのものは詰め物をしてから焼いても美味しく食べられます。」と、パスタの本に書いてありました。
ツユクサ
先週ツユクサを見つけて、「もっとたくさん生えているところがあるだろう」と思って通り過ぎたら、その後は見つからないまま、家に帰り着いてしまいました。
「道ばたや草地などで普通に見られ、」と野草の本に書かれています。「どこにでもある」と思っているのに、道路も空き地も手入れが行き届いて、「普通の道ばたや草地」が少なくなっているのかもしれません。
なじみぶかい草なのに「花びらを指でもむと指が青くなりますが、この汁は昔、布を染める際の下書きに用いられました。」とは知りませんでした。さらに「虫が花粉を運びますが、自家受粉できる仕組みも持っています。」と説明されています。
花をよく見ると、たしかにちょっと変わった形をしています。分類も「ツユクサ科」と独自のグループです。