

うっとうしい梅雨空にも負けない青色の花を咲かせたのは、宿根這性のトレニアです。
大きな木の鉢の周囲を埋めるのに勧められた花の色が、染みいるようです。
カーポートの横に置いたトレニアもよく咲いています。
スミレに似た愛嬌のある唇形の花ですがゴマノハグサ科だそうです。「サラダの彩りなど、食用花としても利用されています。冷気にあうと葉が赤紫に色づき、夏の花時とは違った風情が楽しめます。」と説明されています。
「夏の終わりに枝先を摘むと、秋にたくさん花が咲きます。」ともあるので、試食しながら秋まで花を楽しみたいと思います。
イヌタデ
休耕地に茂っていました。すこし大きくて(草丈70cmくらい)、花の色も薄いように思いますが、イヌタデなのでしょうか。
1.5mにもなるオオケタデとかニオイタデとか花の似ている外来種もあるようです。
イヌタデは野草図鑑には、「たくさん集まって付くピンクの小さい花を、子どもが赤飯に見立てて、ままごと遊びに使ったことから、アカマンマとも呼ばれます。高さ20~50cm。道ばたや荒れ地などに生えます。果実ができた後も花びらが残り、果実を包みます。」と説明されています。
オシロイバナ
毎年、同じ場所に咲いているのですが、花の範囲がだんだん広がっています。
むかしから見慣れている花で、この辺りでは畑の畔によく咲いているのですが、野草の本には載っていなくて、『花の事典』の方で見つけました。
原産地は熱帯アメリカとなっています。「コロンブスのアメリカ発見後にヨーロッパに渡った植物の1つ。黒い種子の中身がおしろいのような粉なので、オシロイバナといい、夕方にほのかに香る花を開くのでユウゲショウとも言います。花から5本のおしべと1本のめしべが飛び出ています。」と説明されていました。
「ユウゲショウ」という名がこんなところに出てきました。
『帰化植物写真図鑑』の「ユウゲショウ」の写真は、オシロイバナとは似ていない、今でも昼間に畔で見かける可憐なピンクの花です。この本は、農学博士の先生方が濃作物に害を及ぼす帰化植物という観点で書かれているので、小さい野花の名にはちょっと無頓着だったのかな、と思いました。
でも、オシロイバナは夕方花を開いてそのまま昼間も咲いているのですから、「花は夜咲く」ならば「昼間はしぼむ」と思うのが間違っているのかもしれません。「ユウゲショウ」を庭に移植して観察して確かめるほどの熱意はなさそうです。
ソルボンヌ
ソルボンヌはピンクの方のカサブランカ(-ブランカというのにピンクは変ですが)の名まえです。
雨にぬれながら花の手入れをしていた花屋さんが、「2、3日は楽しめるよ。もって帰らんか。」とくださったユリです。一週間かけて最後の蕾まで開きました。
アールのカサブランカは丈も1.5倍ありましたが、花も大きいです。
白くて大きいだけでなく、花もゆっくり咲くようです。
カサブランカ
重い空気がそのまま雨になったような朝、カサブランカが開きました。大きくて白いアールの花、と育てました。
温暖化が進んでいるのか、亜熱帯みたいになってきているような気がします。
アールがこの蒸し暑さから逃げ出せて、ほっとします。
元気がなくなり、どんどん痩せて肝臓癌が疑われ、「アールがこのまま死んでしうのはイヤだ!」と思ったのは、7歳になった冬でした。
8歳の夏には、何も食べられなくなってどんどん衰えてしまうのを見て、「このまま衰弱させられない」と思いました。すっかり被毛が抜けてやせて細くなった身体があらわになったときには、「このままじゃイヤだ!」と思いました。
アールは、何度も願いに応えて回復してくれました。精一杯願いに応えてくれました。そして、子犬のようにやわらかくふわふわの毛を取り戻してくれました。
「最後まで自分の足で歩いて」と祈ったとおり、私の手元を離れるときは、重い足取りで一歩一歩と振り向きもせず歩いていきました。
ズッキーニ
中途半端に皮をむいたのではないのです。黄色と緑のツートーンカラーで軟式ボールくらいの大きさです。
スーパーの地元農家の野菜のコーナーにあって、サインペンで「ズッキーニ」と書かれていました。
よく目にするのは、キュウリのような形のものです。先日いただいたズッキーニを皮のままバターで焼いて食べたらとても美味しかったので、珍しい形に誘われて買ってみました。
「ズッキーニはイタリアの夏野菜で、カボチャの一種です。色は緑または黄色で、花が咲いて4~6日までが皮も柔らかく実もしまって最も美味しい時期です。熟しすぎると苦味が出てきます。調理には手間も時間もかかりません。蒸しても、茹でても、炒めてもいいし、また、焼いても、揚げても、そして大きめのものは詰め物をしてから焼いても美味しく食べられます。」と、パスタの本に書いてありました。
ツユクサ
先週ツユクサを見つけて、「もっとたくさん生えているところがあるだろう」と思って通り過ぎたら、その後は見つからないまま、家に帰り着いてしまいました。
「道ばたや草地などで普通に見られ、」と野草の本に書かれています。「どこにでもある」と思っているのに、道路も空き地も手入れが行き届いて、「普通の道ばたや草地」が少なくなっているのかもしれません。
なじみぶかい草なのに「花びらを指でもむと指が青くなりますが、この汁は昔、布を染める際の下書きに用いられました。」とは知りませんでした。さらに「虫が花粉を運びますが、自家受粉できる仕組みも持っています。」と説明されています。
花をよく見ると、たしかにちょっと変わった形をしています。分類も「ツユクサ科」と独自のグループです。
ヤマモモ
昨日の雨に打たれたのか、ヤマモモの実がいっぱい落ちていました。
まだ、足取りもおぼつかないコスズメのご馳走になりそうです。
ヤマモモは常緑樹で、「千葉県南部、福井県より南の地域の山に生え、庭や公園などにも植えられます。高さは25mほどになります。葉は細長いへらのような形です。雄株と雌株があり、花は春咲きますが目立ちません。夏にイボイボのある果実ができ、食べられます。」と説明されています。
ヤマモモのそばの切り株にキノコが生えていました。
10日ほど前、初めて見つけたときは子どもの指ほどの大きさでしたが、今は育って7~8cmの傘になっています。マンネンタケという名だそうです。漢方で珍重される霊芝のことらしいと友だちが教えてくれました。
日なたに出てきて、すぐ消えてしまうキノコもあれば、並んで輪になって生えるキノコや、灰色の粉をふくキノコもみつけました。
雨上がりには、のこのこ出ているキノコを見つけるのも面白いです。
キンギョソウ
今年二度目の花です。
初めの花のほうが、一本の茎につく花の数が多かったのですが、刈り込むと茎が枝分かれして、一株とは思えないほど花がつきました。
切るとすぐ枯れてしまうので、雨の中に置いたままです。
ミス・マープルは、「きんぎょ草はレモン色のものがいい」と言っていました。たしかに、黄色い花は多いけれどキンギョソウのようなレモン色の花は他にはないかもしれません。
来年は、「レモン色のきんぎょ草」も咲かせたいと思います。
ネジバナ
今朝の散歩で見つけました。
毎年見るのですが、いつ頃咲くか思い出せぬまま、花の時期を待っていました。
野草の本には、「花が、茎にねじれながら並んで付くので、この名があります。草原や芝生の中などに生え、高さは10~30cmになります。花は、小さいながら、よく見るとカトレアの花に似ていて、ランの仲間と納得できます。」と説明されています。(別名、モジズリ)
携帯のカメラでは接写のピントを合わせきれなくて、花の形までは写せませんでした。花がねじれてつくことで、茎のバランスをとることができるようです。
一本だけ、白いネジバナをみつけました。本には、白い花もあるとは書かれていないのですが、たしかにネジバナです。他はみな同じようにピンクのなかが白いのに、この一本だけ、外側も白でした。
ネジバナは、一目でこの花とわかる名です。名前を聞いたことがあれば、「きっとこの花に違いない」と思うほどの名です。
名まえって、面白いし、名前に振り回されてしまったりもします。
この前「カルトン」と教えてもらった花は、アーティチョーク(チョウセンアザミ)でした。カールトンとも呼ばれるようですが、手元の本にはその名はありませんでした。名まえに頼らずに、写真を見くらべて探せば分かったはずです。アーティチョークと分かっていたら、蕾を試食したのに、と残念です。

