
昼下がりは、人も少なく気持ちよく畑の中を歩けます。
畑には、ツグミがたくさんいました。
用水からは、コガモが飛び立ちました。コガモの翼の緑色は鮮やかです。
そのとき、瑠璃色に目を惹かれました。
カワセミが飛んできたのです。飛んできたカワセミは、通り過ぎて水辺の草に止まりました。
そっと近づくと、今度は川下に飛んでいきました。すこし後を追ってみたのですが、見失ってしまいました。
カワセミに会えた、素敵な散歩でした。
編むこと

また、途中で挫折していた糸をとりだしてきました。
麻と綿と絹とナイロンをより合わせた糸です。よりの強さも変化していて見た目には面白いのですが、編みにくい糸です。
鉤針編みにしていますが、捻るときに不自然に力が入ってしまい、右腕が痛みます。
編む時間を短くして、身体をほぐす体操。
でも、本当は、せっせ・せっせと編みたいのです。
目の前に「すること」があると、それに一生懸命になりたくなる。
そんな生真面目さをもてあますときには、そっと身を寄せてくれるアールの背中が懐かしいです。
ホー、キョッキョッ
目が覚めても、うつらうつらと休んでいると、スズメ?ヒバリ?小鳥の声がかたまりになって聞こえてきます。
ツピ・ツピ・ツピ、ジュン・ジュン、ピィー、ときどき混じってくるのは、シジュウカラ、メジロ、ヒヨドリの声のようです。
今朝は、ウグイスの初啼きを聞きました。澄んでいるけど頼りなげな、ホーッ、ちょっと間をおいて、キョッキョッ。もう一度・・・・・・すこし上手になったかな。・・・・・・いってしまったのかな。もう、帰ってこないみたい・・・・・・。
寝床を抜け出すのが、また遅くなってしまいました。
アールがいたときは、目が覚めるとすぐ、アールに挨拶していました。小鳥の声を聞くのは、散歩中でした。
のんびりと、寝床で小鳥の声を聞くのも、ちょっとした贅沢ですよね。
西京漬け

しょうまくんは、ときどき「今日のごはん、なぁに?」と聞きます。
「今日は、西京漬けよ」、「?」「どんな食べ物?」
次に会ったとき、「ねぇ、あのなんかムテキみたいな食べ物、食べた?」
「えっ、ムテキ?」・・・・・・サイキョウづけを「最強」と聞いて、「無敵」だったのね。
最強(無敵)な食べ物を食べたら、どんなになる(変身する?)のか確かめたかったのかもしれません。
心温まる笑いをプレゼントしてもらいました。以来、うちでは西京漬けは、「ムテキな食べ物」とよんでいます。
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2・3日してから美味しく食べられるので、かたまりの肉が安いときとか、まとめ買いの魚料理として、西京漬けにしておきます。
鶏もも肉や豚肉は、火が通りやすい厚さ(8mmくらい)に切ってかるくたたいておきます。魚は、鮭とか鰆の切り身があいます。
白味噌をみりんで柔らかくした中に、かるく塩をした材料の水分をふき取りながら、一つ一つ並べて、上にラップをかけて空気に触れないようにしてから容器のふたを閉めて、冷蔵庫に入れておきます。
二晩置いた位が食べ頃、香ばしく焼いていただきます。
ムクドリの大群
電線にずらっと並んで、騒がしいほどに啼き交わしているムクドリ、ヒッチコックの「鳥」を連想してしまいます。
芯に木の実の種の入っている「雨」は、パラパラと音を立てて降り、道路も汚します。
パッと傘を広げると、ムクドリは一斉に飛び立ちました。方向を変えて、もう一度パッ。ちょっと楽しくなりました。
メジロやカワラヒワは可愛くて好き。鳴き声を聞き、姿を見ると、なんとなく幸せ。
でも、ムクドリやヒヨドリは好きになれない。
メジロに「おはよう」と言ったって、ヒヨドリに「お行儀悪いね」と言ったって、さっと逃げていくのは同じですもの。
トリにはエコヒイキしたっていいよね。

野鳥のおみやげ
メジロの声に、そっとカーテンを開け「メジロの目って、ほんとに真白く縁取られている」と思ったら、目を合わせたメジロは、すぐ逃げてしまいました。
山茶花を花ごとムシャムシャ食べるヒヨドリたち、たくさんの鳥たちの置きみやげが、実生の木です。
育っているナンテンとセンリョウは、10本以上ありそうです。イタズラに千両と南天を鉢に移して、葉牡丹、ミニシクラメン、小菊などを添えてお正月用の鉢植えを作ってみました。バランスが取れなくて、出来映えは今ひとつ。
赤い実のセンリョウ、ナンテン、黒い実で枝がたわむほどのモチノキ、この辺りに多く自生しています。実のなる木が多いから、野鳥がたくさん訪れるのでしょうし、野鳥が多いから、また、実生の木が育つのでしょう。
山茶花に元気がなかった頃、間に生えたモチノキを「生垣の隙間を埋めるかな」と残しておいたら、どんどん育って手に負えぬほど大きくなってしまいました。 抜くこともできず、刈り込んでこんな姿にしてしまいました。
実生の苗木を抜くのは心も痛むのですが、周囲を雑木林にしてしまってもかまわないほど広くはないので、幼いうちに抜いています。
本を買う

誕生日のお祝いに、本をプレゼントしようと思いました。
子どもの本に疎くなっているので、新聞の書評を読んで書名をメモしていきました。棚にびっしり並んでいる本に、私が選んできた本は見つかりませんでした。親切に手伝ってくださった店員さんも「朝のうちに、どなたかがお求めになったのかもしれません」とのこと。
探しているうちに、贈りたいと思う本をどの棚で探せばいいのか分かってきました。
いわゆる「子ども向けの本」とはちょっと雰囲気の違う『ファーブル昆虫記』をプレゼントに選びました。8巻全部そろえてプレゼントできたらいいのですが、私に持ち帰れる重さ(?)にとどめ、気に入ったら追加してもらうように言葉を添えました。
なんだか私も読みたくなる雰囲気の『ファーブル昆虫記』でした。
圧倒されそうなほどの量の本ですが、手にとって見ると、森の倒木とキノコの本とか、生存の危機にあるシロクマを丁寧に描いた本とか、地球の多様な生命をいつくしむ本がいっぱいでした。
ふっと、今まで買ってきた本には偏りがあったと思いました。
編み物の本は、価格を気にせず「欲しい」と思ったら迷わず購入していました。
探偵小説は、移動中の乗り物の中で手放せないものとして、抵抗なく買っていました。
「これからは、自分のための本を集め始めてたいな」と思います。
花を食べていたオスカー

ユリの葉が、さらにまた食べられています。
かなりの量を一度に食べていくのは、どんな生き物なのでしょう。昨夜、おねだりするような猫の大きな声が聞こえていました。猫がユリの葉を食べる?
そういえば、オスカーは庭の花を食べていました。
オスカーは、アールが生まれる4ヵ月半前に、4歳で病死したアメリカン・コッカー・スパニエルです。
コッカースパニエルにしては、おっとり系だったのでしょうが、アールのように受身ではなく、アクティブで遊び好きでした。手が空いていると見ると、おもちゃを持ってきて気が済むまで、相手することをせがまれました。
花を食べるのも、ちょっとしたいたずら気分だったのか、パクッとくわえて、チラッと人の顔を見て走り回っていました。
「ボクは、ママの寵児」と自負しているような子でした。
ささえてくださる方々

母に会いにいって、いつも感心するのは、施設職員の気持ちのいい応対です。
身体の不自由な入所者も多いので、毎日の仕事は重労働だろうと思います。でも、私が帰
るときには「ありがとうございました」とさわやかに挨拶して送ってくれます。
今、母を担当してくれているのは、ちひろさん。しっとりと落ち着いていて、母の健康状態や言動を細やかに見ていてくださいます。
今はもう、この施設を去られていますが、母を施設にお願いするに当たって、大きな力をいただいた方がいました。
デイ・ケアからの長いお付き合いで、一時期、「きつい言葉で、周囲の人を泣かせてしまうので、ここでは世話できません」と言われたこともありました。他の施設を回ってみても、彼女ほど母の気性をきちんと把握してくださる方はありませんでした。
入所した当初、「こんな方もいらっしゃるのか」と思うほど穏やな方と同室にしてくださったのも、彼女の配慮だったに違いないと、今も思っています。まるで魔法のように母は落ち着き、大切な友だちをいただきました。
ユリの芽

昨日まで、無傷で伸びていたユリなのに、こんなに葉が痛んでいます。
秋に6球植えた球根ですが、しっかり伸びているのはこの一つだけで、もう一つは芽を出したのにちっとも伸びず、残りの4球は跡形もありません。
球根を植えた辺りが掘られている跡をなんども見つけました。
ユリネの味をしめたネズミの仕業かと、「特別のご馳走」を仕掛けたのに、それはちっとも減っていません。
根や芽だけでなく、葉も食べたのは、やっぱりネズミなのでしょうか。
アールがいなくなったことは、こんな被害にもつながっていました。
ただ、いてくれることがとても大きいことでした。

