朝の散歩で見つけました。
「夜開く花も、早朝にはきれいに咲いている」と思ったのですが、この花は、夜に開花して日中もしぼまないから、「ヒルザキツキミソウ」なのでした。
北アメリカ原産で、温帯域で花卉として栽培されているようです。初め観賞用に導入されて、現在では日本各地で野生化したものが見られるようです。
シロバナマンテマ
大きく手を振って、肩を揉み解しながら公園を歩いていたら、見慣れない、可愛い花を見つけました。
図鑑を探して、「これに間違いない」と、ぴったりの写真を見つけ、「やった!」という気分です。
帰化植物図鑑に紹介されているマンテマの花は、花弁は濃い赤で縁が白く、花の色が白~淡紅色のものをシロバナマンテマと呼ぶと説明され、その写真も載っていました。全体に粗い毛があって、直径1cmほどの5弁の花が一方向にむいて穂のように付いています。ヨーロッパ原産で、江戸時代に観賞用に導入されて、その後野生化して本州中部以南の河川敷や市街地で見られると解説されています。
園芸の花の本にも、マンテマの名がありました。別名シレネ、500種の仲間があるとのことで、ムシトリナデシコや桜草に似たフクロナデシコなどが紹介されています。
私が見つけたのは、野の花のシロバナマンテマです。
ニワゼキショウ
いつも行くスーパーの前で、花の時期も終わったイヌコモチナデシコの傍にニワゼキショウが咲いていました。
野の花は、いきなりパッと咲くように思います。まるで、暦が定まっているように、その花の「とき」があるのでしょう。
日差しが強いので影が入らないようにと、道端にしゃがみ込んで携帯を構えていたら、顔見知りの方が不審そうに通り過ぎます。もう、恥ずかしいことなんてないようなオバサンなのですが、それでも人目は気になって、そそくさと撮った写真はピントもぼやけてしまいました。
ニワゼキショウは、転校生だった私とよく遊んでくれたジュンちゃんちの庭にいっぱい咲いていて、ジュンちゃんは、ダイヤモンド草と呼んでいました。6弁の整った花は、「ダイヤモンド草」の名にふさわしいように思います。
高さは10~20cm、芝草のような細長い形の葉で、花びらにすじが入っています。
漢字で書くと庭石菖なのでしょうが、明治時代に帰化した北アメリカ原産種のようで、花が白いニワゼキショウのほかにも、草丈の大きい種類や藍色の花が咲く仲間があるようです。
ノイバラ
日が高くなるとまぶしすぎるので、朝、散歩しました。
威勢のいいタンポポモドキ(この名の方が、ブタナより似合います)の花は、まだ閉じていて、ノイバラの白い花が目につきます。
ノイバラの鋭いトゲは痛いけれど、花はよい香りですし、赤く熟す実も、クリスマスのリースにも活躍してくれます。
アールと歩いていた時間でした。昼間とは空気が違っていて、「ほんとに、風になっている?」と、ふと思います。
一年前は、弱って朝の散歩もできませんでした。
調子のいいとき、アールから「公園に行こう」と誘ってくれました。
好きなことを知っていて、喜ばせようとしてくれたのだと思います。いい想い出を、たくさんつくってくれました。
クスダマツメクサ
ため池の傍を歩いているとき、道端にひと群れ咲いていました。
「花穂がクスダマに似ているのでこの名がある」という、西アジアから北アフリカにかけての原産種だそうで、ホップツメクサという別名もあるようです。
「ツメクサ」と付くのは、四葉のクローバーでお馴染みのシロツメクサですが、そのほかにも、ベニバナツメクサ、ツメクサダマシなどたくさん仲間があるようです。
よく見るアカツメクサ(ムラサキツメクサ)の別名が、ウマゴヤシかと思っていたのですが、ウマゴヤシの花は黄色でした。ウマゴヤシの仲間もいろいろあり、コウマゴヤシの花はこの写真にそっくりです。ツメクサ、ウマゴヤシ、カタバミの仲間はよく似ていて、図鑑の写真を見比べては、さんざん迷いました。クスダマツメクサという名が、キレイでしっくり合います。
マツバウンラン
細い茎の先についた薄紫の花が可憐です。
マツバウンランは、「北アメリカ原産でアジアや南アメリカの温帯に帰化している越年草」で、日本に入ったのは、昭和の初めの頃のようです。「花冠の長さが12mmほどになるものは、変種としてオオマツバアウンランと呼ばれる」とありますので、これはオオマツバウンランの方といえそうです。
図鑑の隣のページに載っているのがツタバウンランで、これは、家にもたくさん生えています。野草図鑑を見て、「ムラサキサギゴケ」という名だと思った草です。帰化植物図鑑に載っているツタバウンランの説明には、地中海原産と書かれています。
ムラサキサギゴケは、ツタバウンランのもう一つの呼び名なのでしょうか、それともよく似ている日本在来の野草なのでしょうか。
野草の名を知りたいと思うのですが、よく似ているものとの違いを見極めるのは難しいです。
ケキツネノボタン(?)
小雨の中、目につく花をいろいろ見つけたのですが、図鑑と照らし合わせたところ、どれも名まえが定になりません。
「葉の形が、牡丹の葉に似ていることが名前の由来」というキツネノボタンは、「葉は3枚に分かれ、その一枚一枚がさらに切れ込んでいる」と説明され、葉がもっとほっそりしています。ケキツネノボタンは、キツネノボタンによく似ていると紹介されていました。
トゲミノキツネノボタンは、ヨーロッパ原産の帰化植物ですが、写真を見ると葉にもっと丸みがあります。参考として載っていた、類似種、ケキツネノボタンの写真に葉の形も、実の形も一番よく似ています。
花は、キツネノボタンもトゲミノキツネノボタンも、この写真とよく似ていますので、キツネノボタンの仲間なのはたしかそうです。
ロベリア
ロベリアが好きです。
花屋さんに並んでいるのを見つけたので、とりあえず3色植えました。
もう少し買い足したくなって、また花屋さんに行ったのですが、ロベリアの苗は少なくなってしまっていました。
エアコン室外機のうっとうしい配管をかくすための青いロベリアはあったのですが、もう一鉢飾りたいと思った薄紫の苗は品切れでした。とても残念に思っていたら、優しい花屋さんは、展示用に植えていたのを掘り起こして譲ってくださいました。わがまま言ってスミマセン。
今読んでいる探偵小説の中で、ミス・マープルが昔話を聞き出すシーンに、年寄りの庭師の「花壇づくりもいまじゃ流行おくれですがね。・・・・・・すてきなロベリアの縁取りなんかに見向きもしなくなったようでさあ。」という言葉がありました。アガサ・クリスティーもロベリアが好きだったらしいと思いませんか、うれしいです。
ブルーデージー
冬のよせ植えの鉢に彩りの花として添えていたものです。千両の赤い実も落ちてしまったので、トウの立った葉牡丹は抜いて、ブルーデージーは庭のすみに植えておきました。
株も大きく育って、たくさん花をつけています。
「ここが気に入ってくれたのね。」目立たないところで、静かに咲いている花に、あいさつしてきました。
和服を解く
タンスで眠っていた和装のオシャレコートを解きました。
二十歳前の私に母が縫ってくれたものです。
このままの形では、だれも着ることはないでしょうし、役目を果たしたと思えるほど手を通した物なので、解いても惜しくありません。
「まっすぐな背筋は、ミシンを使って縫う」と、母はよく言っていたのに、全部手縫いでした。返し縫いに千鳥がけ、細かく丁寧に縫ってありました。
解くほどに、「自分が親にしてもらったように、タンスに着物をそろえて嫁に出さなくてはならない。」という母の思いいれがうかがえました。
大学を卒業する頃、「後悔することになるのかもしれないけれど、今やりたいことをさせてほしい。」と頼んだとき、父は折れたのに、母は承服しませんでした。
すっかり忘れてしまっていたことが、小さな針目から蘇りました。
赤いけれど、ワンピースにでもりホームしたいと、本からデザインも選んだのに、慣れない裁縫は、なかなか手が進みません。